「地縁」や「血縁」の意味

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執筆者 佐々倉愛
所 属こいのぼりHOUSE

2020/12/24

 

地縁(ちえん)とは、住む土地にもとづく縁故関係であり、近隣の住民との間で相互扶助などを通じて形成される地域コミュニティである。 つまり現在住んでいる土地や過去に住んでいた土地などによる縁(人間関係)のことである。

 

血縁(けつえん)とは、共通の祖先を有している関係、あるいは有しているものと信じられている関係を指す。
  (出典:Wikipedia

 

 みなさん、今住んでいる土地に地縁はありますか? そして血縁者はいますか? 私は地縁はあるけど、血縁者はいません。

 でも、自分が生まれ育った実家のある地域には血縁者はいるけど、自分自身に地縁はありません。家族が今も住んでいるので、地区の活動などには参加していますが、私自身がコミュニティと感じられる場所ではありません。

 

部落のおまつり

11月に住んでいる部落のお祭りで夫と娘が一緒に踊りました。

 

 先日こんなことがありました。実家のある香川にもう20年住んでいるという、地域づくりを研究している大学の先生とご挨拶した時に

 

「私なんかエセ讃岐人ですがあなたは生まれてこのかたですからね~」

 

と言われました。軽いご挨拶だったので、深い意味はもちろんないと思います。でもすんごく引っ掛かりました。

 

「18歳までしかいなかった私と、20年研究までされている先生と、どっちが地域に貢献(いろんな意味があると思います)しているのかなんて明白だ」

 

と思いました。でもその地にずーーーっと住んでいる人って、いつまでもよそ者をよそ者と思い続けたりするんですよね~。

 

 私も愛媛や高知ではずっと

「お郷はどこ?」

と聞かれ、この地の人かそうでないかを確認され続けてきました。ただ聞いているだけかな、と思いきや

「夫は高知で大月町の出身なんです」

と言うと

「え?そうなの?」

と言われ、あからさまにホッと(?)される。身内感を感じるのかな。

 香川県と大月町の違いは何なんでしょうか。

 

玄関の野菜

地域コミュニティができると野菜は知らない間に玄関先に置かれていきます。

 

 私もまあまあな田舎で育ったのでその感覚がわからなくもない。けど、結構よそ者はよそ者と認識されることに敏感です。そして一生懸命取り入ろうとするけど、それにも疲れる。適度な距離の取り方や、馴染み方があるんだとようやくわかってきました。

 

 このお話に結論はないんですが、こうやって地域に対して当事者意識をもってその地の課題に取り組んだり、役割を務めたり、がんばっていつつも、なかなかその線を見えなくしていくには時間がかかることって他にないなぁと思います。

 

 会社や仕事でもチームになるのってある程度の時間で認識されていくと思うけど「地域」という単位って本当にデリケートですね。 

 これだけ移動やコミュニケーションのあり方や地域の維持の仕方が変化した世の中で、これから血縁や地縁の在り方・扱われ方がどんな風に変化していくのか楽しみでもありますね。

 

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