池田ダム湖ぐるっと!ラフトジオツアーレポート
- 執筆者 中橋啓太
- 所 属フリー
2022/02/21
中央構造線が通るまち
日本最大級の断層、中央構造線。距離は1000kmを超え、関東から九州まで伸びる。長い年月をかけ断層運動を繰り返し、大地の形を作ってきた。徳島県三好市は、中央構造線が横断するジオ(大地)マニア垂涎のスポットだ。
三好市池田湖に架かる「へそっこ大橋」。中央構造線が真下に通るこの橋は、その特異な立地条件から橋脚基礎部分がケーソン工法で建築されたことは誰もが知るところだろう。
ラフティング、SUPなどウォータースポーツで賑わう三好市。視点を変え、大地の成り立ちを感じると新たな魅力が見えてくる。三好市の魅力「ラフティング」と「ジオ(大地)」を組み合わせたコラボツアーが開催されたのでレポートをお送りする。
ツアーは地元ガイドがご案内
風もなく快晴に恵まれたツアー当日、絶好のラフティングジオツアー日和となった。
日頃、三好市の市街地や観光名所大歩危周辺でガイドツアーを案内する「みよしジオガイドの会」の地元ガイドによる話を聞きながら、ラフティングボートで池田湖を約90分かけ周遊しよう!という今回の企画。
激流を下る激しいスポーツというイメージのラフティングだが、この日はラフティングボートが実験室になったり、帆船になったり、「ジオ(大地)」という新たなエッセンスと融合することでラフティングの新たな一面を見ることができた。
ボートに乗るのが初めてという参加者がほとんどで、乗船前にストレッチ、漕ぎ方の練習を行い出発!
エンジンやモーターなどが付いてないラフティングボート、自分たちで漕がなければ目的地に向かえないのもツアーの魅力ではないだろうか。
そんなことを知ってか知らずか参加者の練習にも力が入る。それもそのはずしっかり漕げないと帰ってこられないのだから・・・。
体験、経験することができるツアー内容
ツアーコース内には、ケーソン工法でおなじみ「へそっこ大橋」の巨大な橋脚が鎮座し、ボートに乗らなければ見られない光景に参加者も喜んでいた。
ゆったりと漕ぎ進める中で、試行を凝らしたガイドトークを聞きつつ、実際に目で見る体験型の内容になっている。
開催場所となった池田湖にまつわるジオの話や歴史の話は非常に面白い。
はるか昔、讃岐山脈が隆起し吉野川の流れをかえるほどの大地変動が起こったこと、池田湖から香川につながる秘密のトンネルのことなど、詳細は伝えられないため、是非ツアーに参加して体験してほしい。大地の持つ力はすさまじさを感じるとともに、にわかには信じられない話ばかりだ。
約90分の周遊ツアーを堪能した後は、ラフティングアクティビティ体験ということでレースを行った。チームワークが試されるミニレース、逆転に次ぐ逆転、目の離せない白熱の展開となった。
勝利チームには賞品があり、「ラフティング」と「ジオ」を堪能できるツアーに参加者の満足度も上々のようだった。
ツアーに参加するには?
激流を下る激しさが注目されがちなラフティング、今回はジオと組み合わさることで新たなラフティング活用のヒントとになった。学びの要素もあり学校の課外授業にも良いのでは?という意見も上がった。
地元ガイドが集まり、新たな三好市の魅力造成に向けて少しずつ動き出した。はるか昔、吉野川の流れを変えた大地の動きのようにゆっくりとゆっくりと動き出した。そうゆっくりと。
次回は4月上旬開催予定。ツアーの申し込みは、下記URLから可能。
開催情報等は「みよしジオガイドの会」Facebookページでも更新予定。
●ツアー申し込みURL : https://form.run/@ikedakogeoraft-1613954314
●Facebook:みよしジオガイドの会