身の丈ってどこできまるのか
2012/11/19
- 執筆者 渡邉真弓
- 所 属四万十町地域おこし協力隊
え~しばらくの間お付き合い願います・・・
まだまだ地域について「わかっちょらん」ヨソモノ、渡邉です
いや、上の写真はある回の落語中なんですが
こうしてみると学生らしい手作り高座でいい味出してるなあと思い返しておりました。
この名前が書いてあるいわゆる「めくり」
これは部員の手書きです。
金屏風も
乗っている台も
受け継がれてきた落語研究会の手作りなのです。
壊れては直し、壊れては直し
そうしてみんなでひとつの寄席をやってきました。
背伸びせず、自分たちで作り上げると楽しいんです。
で、
ところ変わりまして
実家の中町(なかんちょう)池田屋。
おや、ここでも落語?
こんな感じで上演してます
某日の酒蔵会場
もともと作り酒屋だったのですが
今は実家では作っていません。
酒蔵もしばらくそのまま倉庫として使うのみでした。
もったいない!
使わせて!
という精力的な方々が集まり、
お金がない中でいろいろと工夫して
現在も中庭や酒蔵を使っていただいています。
たとえば
フリーマーケット
門をくぐった中庭では
おしゃれな雑貨や
コケを利用したインテリアを売ったり
蔵の中も使います。
はたまたライブ会場になったり
アーティストの身内ライブ状態のときは
盛り上がり方もすごかったりします。
かとおもいきやクラシックでしっとりしたり
和風にお茶席になったり
新婚さんのための写真撮影なんかもしました。
いい雰囲気でしょ?
中庭や裏庭、酒蔵には再利用されたものが多いです。
たとえば学校で使わなくなったイスとか
昔使っていたピアノを代用とか
ピー箱と酒樽の蓋で机、とか
昔のお酒ケースなんて捨ててしまいそうですが
こうして積み重ねると
ちょっとかっこいい背景になったり。
ここで使っている座布団も
昔の酒袋だったりして。
あるものを生かしてみんながあれこれ考えて
今の形までたどり着いたのが池田屋です。
あれこれみんなで楽しんで、悩んで言い合って作った場は、
いろんな人が繋がって繋がって
とてもいい味が出るようになりました。
建物やひと、地域の身の丈って
そういう「あるもの」に気づくこと
そして使うことが生み出す
心地よいものさしであってほしいと
私は考えています。
気づく目って自分以外にも絶対必要だから
ひとに関わって
ものさしをたくさん増やしたい、そう思うこのごろです。
でも池田屋についても
いきなり人がどーんとはきておりません。
ものさしは本当に少しずつ少しずつ増えたのです。
今だって成長中です。
大きな目標に向かうときほど、
地べたを這い蹲るような丁寧な心遣いが必要
ここはそういう根本を思い出させてくれる場でもあります。
もちろんお客さんが来ない平日もあって、
「あーあ」なんていいつつ
また次に向けて下ごしらえしたりもしています。
平日にきたらほぼ貸切かも?
どうでしょう、コーヒーすすりにきませんか?
「まあ休みの日にでもきちゃってぇや~」(看板おやぢ、展也さん in鳥取境港)
▼池田屋
愛媛県西予市宇和町卯之町4-332