おじちゃんがかっこいいと、ピクニックができる

2013/04/10

顔の写真
執筆者 恒吉美智子
所 属ユクリエ

こんにちは。春ですね~。毎朝6時ごろ鶯がほーほけきょと起こしてくれます。

なんて風流~贅沢だわ~などと、毎朝優雅に目覚められてシアワセな田舎ぐらしです。

 

さて、これからの季節、もう一つのシアワセが始まります。

 

草原ではしゃぐ人

 

うちの町には、アルプスの少女ハイジが遊んでいそうな草原があります。

この草原でピクニックをするのが、私の春から秋にかけてのお楽しみ。

遠方から友人が来ては、お弁当をもって草原に出かけています。シアワセのひと時です。

春が来たということは、間もなく草原ピクニックシーズンの幕開けです!

 (写真は、昨年の秋、町内の幼稚園の子供たちが遊びに来ていたとき)

 

子供たち草原で遊ぶ

 

さて、この草原、由布岳という町のシンボルの山の裾に広がっていて、季節の変化を感じさせてくれる場所です。夏の青々とした景色、秋の夕日に照らされるススキ、そしてこの町に住んでいないと見られない2月末に行われる「野焼き」とその後の春の芽吹きは自然のダイナミックさを見せてくれます。

 

野焼きは冬と春の境目です。私の町では2月末から3月の間で、野焼きできる条件が整った日に草原を焼きます。パッと見は山火事です。一日にして、野山がまるっと焼きあがってしまうんですよ。

 

完全燃焼

 

(写真の山は、5分もかからずに、ハイ焼きあがり!)

野焼きの現場は、火炎地獄を見るようで(地獄を実際に見たことはないけど、こんな感じだろうなと思う)、山肌の草原を風にあおられた炎が一気に走ります。燃える炎の音はゴゥゴゥバリバリと嵐のようで、怖いぐらい。容赦なく煙は目に沁みるし、煤は吹雪のように飛んできます。

 

 

野焼きされた山肌は真っ黒。所々に柏の樹が残り、荒涼とした景色になります。

これはこれで、また風情がある。

 

山肌に柏の樹が残る

 

野焼きが終わって、寒さがゆるむと、少しずつ山に緑が戻ってきます。

春のキスミレ、エヒメアヤメ、サクラソウ、わらび。そして牛が食べる草。

野焼きをするからこそ、芽吹くことのできる植物ばかり。

 

何かの花

 

日本の気候では、草原が草原としてそのままあり続けることは、ほとんどできないのだそうです。「野焼き」をしなければ、草原には樹木が育ち、森に戻るのですって。森にもどってしまうと、こういった草花は育たなくなります。野焼きをやるから、私は草原で春の野草を愛でて、青々とした草の上でピクニックができるんですね~。

 

 

でも、そもそもなんで「野焼き」をしてるかというと、山野草のためでも、みんながピクニックを楽しめるようにするためでもないのです。

 

この草原はもともと、牛を放牧するための放牧地や、牛に食べさせる草を採集する草刈り場です。昔は牛を飼っている人も多く、放牧したり、採草するために、「野焼き」は必要な人間の営みでした。

現在では、牛を飼っている人自体が減っているので、本来の目的で草原を使う人はずいぶん減っているそうです。言ってしまえば、昔ほど草原の経済的な価値はなくなってきている。野焼きをするための手間と時間を考えたら、割に合わないのが本当のところ。けれども今でも野焼きを続けるおじちゃんたちがいます。

 

このおじちゃん達が、かっこいい。

火の束を手に、草原の端っこに火を付けていく。風を読みながら、タイミングを見計らって。日頃は見せない眼差しで、火の動きを注視するおじちゃん。なかなかかっこよかったです。

 

温湯三人衆

 

(総勢100人ほどで行われる野焼きを代表して、知り合いのおじちゃん達3名を抜粋。かっこよさが伝わらない?ぜひ、野焼きを見に来てください!!)

 

★秋に行われる、野焼きの準備「防火線切り」の様子をブログに掲載しています。

[ゆふいんでエコツーリズム ユクリエ「防火戦隊ヤクンジャー」]

 

 

この景色を守ってくれている人がいるんだなぁ。ありがたいなぁと思いながら

草の上でゴロゴロすれば、いつもより草原の風が心地よいこと間違いなしなのです。

あー早くゴロゴロしたい。

 

 5月の由布岳裾

 

草原でピクニックしたい方、お待ちしております~。

 

なんだか、ゆるいお話しになりました。
ホトトギスに起こされる春眠だから、ご勘弁を。

今日はこの辺で(^ゥ^)/

 


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