地域おこし協力隊が大阪帰省で思ったこと
2016/03/11
- 執筆者 石田朋久
- 所 属四万十町地域おこし協力隊
2013年の7月に高知県高岡郡四万十町に移住してきましたが、用事があってたまに生まれ故郷の大阪に帰ることがあります。鉄道と高速バスを利用したこともありますが、ほとんどが自分で車を運転しての往復になります。
もう何度も走っているので、どこにどんなサービスエリアがあるのか、途中で食事するにはどんなお店があるのか、お土産を買うにはどこがいいのか、深夜でも給油できるガソリンスタンドはどこにあるのかなどの情報も判っているし、もう片道400kmちょっとの距離もそんなに遠いとは思わなくなってきました。
ちなみに大阪駅を起点にした400kmという自動車での走行距離をGoogle MAPで調べてみますと、東方向は伊豆の少し手前「沼津」辺り。北は能登半島「輪島」辺り。西へ行くと山口県に入る辺りが丁度同じぐらいの距離になります。
慣れればなんともない距離でも、初めて走った時はそれはもう遠い所へ行くのだなという気がするものです。自分が初めて高知に来たのは協力隊の面接の時で、余裕をもって夜中に出発して淡路島経由で四国に渡り、徳島から高知へと進むにつれて交通量は減り、真夜中の高知自動車道で全く他の車に出会わなくなった時には何かの間違いで開通する前の道路に迷い込んだのではないかと不安になったぐらいでした。
知らないと「遠いのではないか?」と思う高知県ですが、実は大阪からだとそんなに遠くはありません。ルートのほとんどが高速道路だし制限速度を守ってゆっくり休憩しながらでも5時間あれば四万十町には到着します。ただし四万十町は広いので自分が住んでいる十和まではさらに1時間近くかかります。
四万十町まで自分で運転して来る以外では、飛行機、鉄道、高速バスという方法が考えられ、到着するのはほぼ高知龍馬空港か高知駅というパターンになります。裏ワザとして松山空港という方法もあるようですし、須崎や窪川まで運行しているバスも少しはあります。しかしどこに到着してもそこからの公共交通は充実しているとは言えず、やはりレンタカーを借りるなどしないと四万十町周辺を移動するのは不便だと思います。
一例として、奥四万十博が開幕する今年の4月10日に大阪駅から高知駅に来ようとした場合の方法をYahooの路線情報を利用していくつか考えてみます。路線情報で検索すると3通りのルートが表示されますが、今回は到着時刻が一番早いルートで比べてみました。今回は検索で出てきた正規料金で比較しています。
まず、早そうな飛行機利用の場合。伊丹 → 高知は1日6便が運航しています。
05:58発→09:45着(3時間47分) 20,960円 乗換:2回
一番早く到着する便に乗れば、10時前には高知駅に着きますね。高知駅から四万十町十和まで2時間近くかかりますので、なんとか午前中には十和に到着という感じでしょうか。自宅から大阪駅までの移動を考えると始発には間に合わないという場合に、1本後の便を調べてみます。
09:04発→12:11着(3時間7分) 20,740円 乗換:3回
なんと!!3時間7分しかかかっていません。さすがは飛行機という速さですけど、やはり航空チケット単独で考えた場合料金が高いのは仕方ありませんね。
さて、次は鉄道を利用してみましょう。
05:46発→09:39着(3時間53分) 9,760円 乗換:2回
なんと!!到着するのは飛行機よりも先です。これは空港から高知駅までの移動時間がある分だけ飛行機が不利な条件なのでそこは考慮しないといけませんけど、やはり新幹線侮れません。うまく特急を乗り継ぐことができればJR四国も思ったより便利です。これも始発には間に合わないという方のために1本後も調べてみます。
06:41発→10:37着(3時間56分) 9,590円 乗換:3回
安定の速さですね。他の時間帯も調べてみたところ、一日中どの便でも4時間かからずに来られることが判明しました。料金が飛行機の半額以下というのは魅力的ですね。
最後に高速バスも調べてみましょう。
06:55発→11:41着(4時間46分) 5,970円 乗換:1回
大阪駅からもバスに乗れますが、電車で三宮か高速舞子まで移動すると1本早い便に乗車することができるようです。神戸周辺で渋滞に巻き込まれたり、道路事情によって到着時間が大幅に遅れる可能性もありますけど、時間に余裕があって急ぐ必要が無いのならお得ですね。
先にも少し書きましたが、今回は高知駅を目的地にする。という縛りで検索しているので飛行機と鉄道の時間にほとんど差が出ませんでした。空港から高知駅間の連絡バスが発車するまでの待ち時間や移動時間などで1時間以上は余計にかかっているということを考えれば、やはり速さでは飛行機がダントツです。空港でレンタカーを借りてすぐに移動を開始すれば何よりも早いです。特に四万十町がある高知県西部ではなくて、室戸方面に向かうのならば高知駅とは逆方向なので圧倒的に早くなります。
さて、どうしてこんな事を調べてみたのかといいますと、なかなか大阪の知り合いが四万十まで遊びに来ないのはどうしてか?と疑問に思うことがあったからなのです。それは先日昔の職場の仲間と会う機会があり、話をしている時に「いつもFacebookできれいな写真を見ている」とか「あんな景色のところに行ってみたい」という人はいっぱいいるのに何故かどうも足が向かないようなのです。
原因を考えてみます。
1、魅力が無い?
いや、自然豊かな景色を見てみたいとか、四万十川に行ってみたい。美味しいものがいっぱいあるので食べてみたい。という人ばかりなのです。魅力が無いわけではないと思います。
2、自分が嫌われている?
石田が居る所には行きたくないとか、実は黙ってコッソリ遊びに来ているが自分は知らない。というのは悲しすぎるのでこれは無いと思いたいです。
3、行き方がよくわからない?
四万十ってどこにあるの?どうやって行くの?と思っている人はいるかもしれません。気軽にパッと行ける距離でもないし、さあ旅に出よう!と意気込むにはちょっと近いし、なんとなく中途半端な位置関係かもしれませんね。
そこで、高知県や四万十川に魅力を感じていて、石田の事が嫌いではなくて、行ってみてもいいかなーとお考えの方に観光プランを提案してみましょう。
と、ここまで書いてきたところで文字数が多くなったので、今月はここまで。
来月に続く…