おきゃ~~ま弁はおもしれぇ!!(岡山弁は面白い!!)
- 執筆者 小林恵子
- 所 属えん(縁)もたけ(竹)なわ
2018/09/26
「おきゃ~~ま弁はおもしれぇ(岡山弁はおもしろい)」
常々思っております。
わっち(私)は、おきゃ~ま(岡山)の出なんじゃ~~ (私は岡山の出身です。)
よろしゅ~うしてつかあさい (よろしくお願いいたします。)
岡山もあち~な~(岡山も暑いです)
体がだり~~わ(体がだるいです)
とはいっても、以上は、おばばさま達世代の方言です。
岡山県外のかたからは、ひょんなげ(変わっている)と思われる表現も多いことと思われます。ネイティブ岡山県民でも日々ひょんなげにおもっております。
メディアの発達によっても、若い世代は方言を使う人は減っているといわれています。いなかには、いわずもがな沢山のお年寄りたちがいます。
高齢化率が高まり、地域に年配の方は多いですが、介護士の仕事をしていた私は特にお年寄りとお話をさせていただける機会に恵まれています。年配の方々の方言はほんとうに面白いです。
ウィキペディアによると『方言』とは
「ある言語が地域によって別々な発達をし、音韻・文法・語彙(ごい)などの上で相違のあるいくつかの言語圏に分かれた、とみなされたときの、それぞれの地域の言語体系のこと。ある地域での(他の地域とは異なった面をもつ)言語体系のこと。地域方言とも言い、普通、「方言」というと地域方言を指す。」
と言われています。
ちなみに、「おきゃ~ま(岡山)」は、祖母たち80歳以上の方の使う方言です。
私たちの世代ではまず使われないことばです。「おかやま」と言います。各地域でも、義務教育である小学校から標準語で教育を受けてきたからです。
小学校では、岡山訛りで発表をすると訂正をされました。普段は訛っていてもです。
けれども、「うったて」 「ぶりをつける」 「さし」 などは、私たち世代の先生方もおそらく共通語と思われていたので、私が小学校の時も普通に使われていました。私は先日初めて岡山弁であったことを知りました。
「うったて」は、書道の毛筆で文字を書くときにぐっと力を入れるとこを「うったて」といいます。最初が肝心なことを「うったてが肝心じゃ」などと表現をいたします。
「ぶりをつける」は、弾みをつけること。逆上がりをするときなど、「よう(しっかり)ぶりをつけて」などいわれました。
「さし」は、ものさしのことです。 さし貸してえ などと使っておりました。
私事ながら、学校や仕事の関係で京都に10年以上おりました。けれども、岡山市で祖父母と三世代のいる家で育った私には岡山の訛りは抜けませんでした。
自分では、関西のイントネションになったと思っておりましたが、京都の方に、
「お国はどちらどす??」
と尋ねられることも少なからずありました。私の岡山訛りの話しから、岡山弁の話し、私のお国自慢、岡山自慢が始まりました。
「岡山はええところどすな~~」
と京都の方にも言っていただけました。岡山の方言から地元の話題が広がる。日々使っている言葉の力は大きいと感じました。
京都に住んでいるうちに、だんだんと関西弁がなじんできておりました。が、7年前に家の事情で岡山に帰りました。『はんなり京都弁』から再び『おきゃ~~ま(岡山)弁』に。。久々の岡山弁の毎日。
岡山から離れていた分、
『おかやま弁おもしれぇ(面白い)!!!!』
岡山を離れていた期間があったぶん、岡山弁おもしろい!!特におばあちゃん達の方言可愛い!!と感じました。
ちなみに、生粋の岡山県民である私の父は、東京からの親戚に「何を言っているのか半分以上分からない」と言われています。父の上の代はさらにさらにネイティブの岡山弁です。
岡山弁は、県外の方から、アニメ「日本昔ばなし」のようと言われることもありあます。桃太郎は桃から生まれたんじゃ~~ それでな~~ 確かに「日本昔ばなし」のナレーターのようでもあります
『じゃ~~ じゃ~~』
『が~が~』
『ば~ば~』
言うとも言われます。
たとえば、
「ここは田舎じゃ~~」
「岡山は、ええところじゃが~~(良いところですな~~)」
のような使いかたです。
共通語の「だ」にあたる断定の助詞に「じゃ」を用いるとウィキペディアでは説明をされています。
「じゃがいもじゃが~~(じゃがいもですね)」
という「じゃ」や「が」を多用する表現もございます。ウイキペディアより、『共通語の「ねえ」にあたる助詞は、「な・なあ」「の・のお」がある。』とのことです。
また、
「それでなあ (それでね)」
「わし(私)はのお (私は)「
「おきゃ~ま(岡山) はええ(良い)ところじゃ~~のお (岡山は良いところです)「
などと使われます。
~~じゃ~ ~でなあ ~でのお~ などが、昔ばなしのようだといわれるゆえんであると思われます。
岡山弁特有と思われるもので、命令形「しなさい」は「せられ~~」と表現をされます。備中地方においては、「しなさい」が「しね~~」となります。
「早くしなさい」が、「はようしね~~」と表現をされ、県外からきたお嫁さんが、「はようしね~~」を、「早く死ね」と言われたと勘違いをし、泣いてしまったとの逸話もあります。
「もうおえん(もうだめだ)」
「いけん(だめだ)」
「みてる(空になる)」
「えらい(しんどい)」
「なんぼ~にも(どうにも)」
「やっちもねえ(くだらない)」
「ふうがわりい(体裁が悪い)」
「いらう(触る)」
「ぎょ~さん(たくさん)」
「ちばける(ふざける)」
「なんぼ~にも(どうにも)」
「~やこ~~(~なんかは)」
も、他県の方からはわかりにくいとよく言われます。
誤解を生じる言い回しもあります岡山弁は、語尾を伸ばしたり、「え」を語尾につけて伸ばす傾向にあります。
ウィキペディアによると
「母音(a,i,u,e,o)が連続する部分を連母音という。岡山弁では連母音が現れると、その部分が融合し母音の長音に変化する場合がある」といわれ、連母音融合がみられます。
と言われます。
(例)おきゃ~~ま 岡山
け~~こ(恵子)
せとね~け~(瀬戸内海)
かんげ~る(考える)
数える(かぜ~る) すいか(し~か) 暑い(あち~)
こけ~(ここへ) け~~(来て)
県外の方は分からない言葉も多くあることと思います。
おなじ日本語でありながら、助詞や単語や動詞など諸々が変形をする。いなかに住む醍醐味には、方言を楽しめることと思います。
①きょ~て~
②あめりけ~~
③せえでえじ
なんと言っているでしょうか??? いずれも地名です。
答えは!!!
①京都へ
※ちなみに、怖いことも「きょ~て~」とおばあちゃん達は言います。
②アメリカへ
③西大寺
いなかに来られたら、その地域地域の方言を楽しめます。私世代の岡山弁は、他県の方にもご理解いただけるレベルと感じられます。
岡山のいなかに来られ、年配の方々が何を言ってるのか分からなかったとしても、ジェスチャや話の流れの中から予想しながら心を通じ合わせることとなると思われます。岡山のことばがよくわからなかったとしても、尋ねると地元の人は喜んで岡山のことを教えてくださることと思います(個人差もありますが)
郷土愛の強い方も多いと私は感じられています。岡山は、通過地点の県であると言われます。東京から九州まで新幹線の通過地点。四国に行かれる際の瀬戸大橋への通過地点。山陰に行かれる際の通過地点。通ったことはあるけど、降りたことはない。とよくお聞きします。
けれども、岡山もええところです。岡山弁もかわいく味わい深いです。
ぜひ岡山に来られ~~~(来てくださ~~い)