「革人」池田崇物語・その9 ~達成感~
達成感
今これを書いてて思ったんですけど、『達成感』って凄くないですか?
しんどければしんどいほど、辛ければ辛いほど、やり切った時の達成感ってそれに比例して喜びを感じれるんやなぁ〜って。
自分はマラソンを走るんですよね。42.195km。日々トレーニングをして、たまにレースに出る。正直言って、物凄くしんどくて辛いです。
レースまでの間は、仕事の前や後に日々コツコツと走って練習をし、当日には地獄とも言えそうなとんでもない距離を制限時間内に走らなアカン訳ですよ。
走ったことのない方や、関心のない方からすれば、「そんな長い距離を走って、何が楽しいの?」って感じじゃないでしょうかね。
自分はラグビーをやっていて、体力には自信があった。でも、マラソンを始めたのがラグビーを引退して10年は経っていたし、40歳になってからだったので、かなりキツイんです。
初めてのフルマラソンを走った時、以前に経験者から相当キツイと聞いてはいたが、こんなにもキツイとは思わなかった。足が、脚が、膝が、股関節が、腰が・・・、とにかく足を中心に全身が痛い。半分の21kmを過ぎたあたりから、急に足が上がらなくなる。
痛い、辛い、ゴールが遠い・・・。「何のために走ってんねやろ?なんでこんな辛いことをやってんねやろ?」と自問自答を繰り返しながら、ひたすらゴールを目指す。ただ、苦しいのは自分一人ではない。他のランナーたちも、自分と同じ苦しみを味わいながら頑張っている。
沿道ではたくさんの方達が、名もなきランナーの自分たちに声援を送ってくれる。何度も心が折れそうになった。でも、這いつくばってでも時間内にゴールしてやると頑張って、なんとかギリギリで無事にゴール出来た。
胸が熱くなって、涙が出そうになった。あの時の達成感って、凄いんですよ!痛くて辛いことからの解放感でしょうか。なんとも言えない達成感からくる充実感。己の体ひとつで勝負する潔さから、ゴールしたらなんかヒーローにでもなったような高揚感。
人間って辛いことがあっても、いつかそこから抜け出せるっていう希望があるから頑張れるんやなって。その先に素晴らしい未来があるから、前へ進もうとするんやなって。マラソンを始めて、そう思うようになった。
頑張ってたら、ええ事がある
さっきの話の続きみたいになるけど、頑張ってたらいつか必ずええことがある。これは自分の経験上、間違いないわ。誰しも辛いことの一つや二つはあるやん?その辛いことに立ち向かう勇気が大事やと思うねん。または、耐え忍ぶ根性。もしかしたら両方かもしれん。
そんな時、何もせずにグダグダ文句ばっかり言ってる奴いますのね?「どうせ俺は・・・」とか、「なんで私だけこんな目に遭うの?」とか。「誰々のせいだ」や、「時代が悪い」とか。言い訳なんか、なんぼでも出来る。何もやってない奴ほど、誰かや何かのせいにしてるわ。ハートの強い奴は、グッと歯を食いしばって頑張りよる。
けど、今はハートが弱くても大丈夫。鍛えられるから。体を鍛えるのと同じで、急には強くはならへんけど。辛いことやしんどいことに、ちょっとずつ耐えていく。耐えることに慣らしていく。
一回諦めても、また挑戦する。ちょっとずつちょっとずつ耐えていく。そうすると、ドンドン耐えられるようになってくる。小さなことから耐えていって、ドンドン大きいものに変えていって、我慢して我慢してハートを鍛えていく。そうすると、嫌なことがちょっとずつ緩和されたり、解決していったり。でも、頑張り過ぎも良くない。なんでもかんでも耐えるだけではアカン場合もある。
アカンときはアカン!って開き直るんも、時にはアリ!たまには息抜きや発散も大事。仲の良い誰かに話をするんもええと思うし。なんかカウンセリングみたいになってきてしまいましたが(笑)。
話をまとめると、『辛いことやしんどいことがあっても、頑張ってたらハートも強くなっていって、いつかいいことがあるよ!』ってことです。
息抜き
自分にとっての息抜きは、好きな車やバイクに乗ること。
子供の頃から家には車がなかった。父親は車に乗らへん人やったから。「大阪は電車や地下鉄が走ってるから、どこに行くにも便利で車は必要ない」が理由でした。
けど、男の子って乗り物が好きやないですか?バスや電車とか、とにかく乗り物が好きな子供やったのに、家に車がないのは辛かった。だから、家族でドライブしたり車で旅行に行ったことがなかった。子供ながらに大きくなったら、絶対に車に乗ってやる!って思ってた。
現在、車を4台、バイクを2台所有しています。車はセダン・四駆・オープンスポーツ・ハッチバック(営業車)。バイクはハーレーとオフロード車。子供の頃からの車に乗りたいっていう強い想いが、今爆発してる感じです(笑)。たまに乗って気分転換になり、満足しています。
誰のための人生?
沖縄で商売を始めた頃、『沖縄の為に頑張りたい・貢献したい』と、やたらと言っていました。
もちろん今も沖縄には感謝の気持ちはありますが、沖縄の為だけに頑張っている訳ではないんですね。今は『まず自分の為に頑張る』ですね。なんとか早く沖縄に馴染みたかったし、周りからも認めてもらいたかったから、そういう言い方をしてたと思う。
本土から移住した自分が沖縄の為って言えば言うほど、偽善っぽく思えてきた。だから沖縄の為ではなく、まずは自分の為に頑張ろうと思うようになった。頑張って売上を上げて、少しでも多く税金を納めることが、地域貢献にもなると考えたから。
結局は自分の人生。どう考え、何をするかは自由やけど、一生懸命まっとうに生きたい。嘘をついたり人を騙したり、悪い事をしたり人を傷つけたり、人から恨まれるような事はしたらアカンと心掛けている。当たり前か。
良い事も悪い事も、いつか自分に返って来るから。常に目標を持って、高い意識で仕事に取り組む。スタッフや周りとの調和を大事にしつつ、お客さんに喜んでもらえるような商品を作り続ける。その中で喜びや楽しみを見い出せたら、それはいい人生やと思っています。
「海外進出?」へ つづく