雪のアスレチック
- 執筆者 多田朋孔
- 所 属特定非営利活動法人地域おこし
2019/03/15
ある休日、子供達がYou tubeを見てアスレチックをやっている動画を見ていた際に、「アスレチックがしたい」と言い出しました。
農村に住んでいるにもかかわらず、子供達はYou tubeでヒカキンなどの映像をたっぷりと見ています。意外と都会の子供達とこの点は変わらないと思います。
折角農村に住んでいるのに、自分も忙しく、なかなか農村の子供らしい事が出来てなかったので、それならうちの集落で自然のアスレチックを体験させてやろうと思い、「雪のアスレチックをしよう」と言って外に子供達を連れて出かけました。
うちの出入り口の横はまだ雪の壁がありましたので、そこを少し足場を作ってボルダリングみたいによじ登れるようにして登らせました。
高さはこんな感じでした。
ここで天然の滑り台を楽しんでもらいました。
その後、折角なので集落内を散策してみました。
林をかき分けて進み、
しばらく進むと、大きな坂がありました。
ここで子供達は躊躇なく滑り降りました。
またしばらく進むと、神社に到着しました。
普段この神社に来る時に通る道とは全然違う道を通りましたが、これも雪が沢山積もっているから通れた道です。こういう道なき道を進むのはワクワクします。
子供達も「冒険みたい」と言って楽しそうにしていて、こういう時間を持つのはとても大切だなと改めて感じました。
さらに歩き進むと、集落の家が並んでいるところまで来ました。(私が住んでいる家は集落のはずれにあり、少し離れています。)
よくよく見てみると、屋号「橋場」さんが屋根のペンキを塗っていました。
アップにしたのがこちらです。
そしてまた少し進むと、もう1つの神社に到着しました。
結構いい時間になったので、そろそろ来た道を戻る事にしました。
この時期(3月後半)は、雪はおおむね残っているのですが、斜面の雪が一部ずれ落ちて地面が見えている部分もありました。
そして、その地面からは春の訪れを告げる「ふきのとう」が生えていました。
折角なので、子供達と一緒に「ふきのとう」を摘んで持って帰りました。
うちまで戻っている道中にはまた林がありました。
そこで、子供達は木にぶら下がって楽しそうに遊んでいました。
うちに戻ってからは、私も少し疲れたので、昼寝をしました。
子供達にあとで感想を聞いてみたところ、
「楽しかったのでまたやりたい」
と、かなり好評でした。
田舎暮らしして今年で10年目になりますが、改めてこういう形で子供達と雪の上を歩いて遊んだことはなかったので、これまでを反省するとともに、今後はこういった時間を意図的に増やしていきたいと強く感じました。
田舎暮らしはスローライフではなく、思った以上に忙しく、あまり時間が取れてきませんでした(これは、私についてなので、全ての人がそうだとは言いませんが)。
今回はたまたま時間があったので、外遊びをしたのですが、意外と都会の人が思っているほどこういった事はしてこれませんでした。
インターネットがあり、ゲームなどもあるため、今の農村の子供は意外に思うかもしれませんが、かなりゲームやYou tubeなどに触れまくっています。小学校で他の親御さんの話を聞いても、結構ゲームやYou tubeなどのメディアを子供が好むので困っているというのは共通しています。
ですが、このような形で自然の中で遊ぶ事はゲーム以上に楽しんでいたような気がします。
父親として子供達に自分が生まれ育ったところでの原体験を味わってもらい、将来もしかしたら一度はこの地を離れる事があったとしても、いずれ戻ってきたいと思ってもらえるように、子供達との時間を大切にしたいと思います。
そして、自然の中で自分で好きなように遊ぶ事を通じて、何事もお膳立てしてもらうのではなく、自分なりの遊び方を考える習慣を身につけてもらう事で、大人になった時に、自ら考えて物事を進めていけるようになってほしいと思います。