100年前から続く絶景「田毎の月」を見に行こう!

 こんにちは。NPO地域おこしの福嶋です 今回は、日本全国ここだけかも!?な景色をご紹介します。それは、十日町市飛渡(とびたり)地区三ツ山(みつやま)集落で見ることのできる「田毎(たごと)の月」です。

 

田毎の月

 

 「田毎の月」とは、田植え前の水をはった棚田に満月が映り込む光景のことで、江戸時代から俳句に詠まれています。近年の棚田の荒廃で、今でも見ることができるのは非常に珍しいそうです。

 ではなぜ、飛渡地区で見ることができるのか? 話は100年以上前にさかのぼります。

 当時集落のまとめ役だった人が町に行った帰りに、偶然田んぼがやけに明るいのを見つけました。それが、三ツ山の「田毎の月」の始まりです。「田毎の月」が見られる場所は山の上ですが、当時は山道が街道でしたからね。今と違って全くあかりがない山道を通っていたら、きらきらと明るい田んぼが見えて、きっと随分と驚いたことでしょう。

 

棚田

月が映る棚田

 

 それから、大正時代ころまで「田毎の月」を目当てに見物客が来て、露店まで出る賑わいだったそうですが、戦争や他にいい道路ができたことで山道が荒れたりして、「田毎の月」観月会の歴史は途絶えてしまったそうです。しかし、30年くらい前に地域の人が復活運動を行い、登山道を整備したりして観月会は復活! 2004年の中越地震で登山道が崩れ、一時また中止になっていましたが、数年前から再度復活し観月会が行われています。

 100年以上前から続く「田毎の月」が見られるのも、地域の人の努力があったからこそ。三ツ山集落は限界集落となってしまいましたが、住民や出身者などで組織する「田毎の月を守る会」の皆さんが、観月道の整備をしたり田んぼの保全をしたりして貴重な風景を守り続けています。

 

記念碑

100年以上前に「田毎の月」を発見した場所に立つ記念碑

 

 2016年は今までになく夜空が晴れわたり、最高に美しい「田毎の月」を見ることができました。地域の方が「100年に一度のお月さま」とおっしゃるくらい、本当に幻想的で美しい光景でした。

 

満月

 

 2018年はあいにくの曇天でしたが、1時間ほど粘ったら雲の切れ間から満月がのぞき、無事に見ることができました。また別の達成感?を感じることができ、印象的な年になりました。

 

月夜

 

 そして今年は、5月18日・19日に観月会が開催されます。ぜひご興味ある方はお越し下さい!

 「田毎の月」が見られるポイントまで結構急な山道をあがる必要があるので、歩きやすい靴は必須です。そして、山の上はかなり気温が下がるので、暖かい服装で! もちろん街灯などないので、懐中電灯も忘れずに!

 

 「田毎の月」を発見してくれた方、守り続けてきてくれた方に感謝の気持ちを持って、観月会にのぞみましょう!

 

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