十日町の「オドロキ習慣」をあげてみたら、アレにまつわるものばかりだった
- 執筆者 福嶋美佳
- 所 属特定非営利活動法人地域おこし
2019/06/14
こんにちは。NPO地域おこしの福嶋です。
地元の人にとっては当たり前だけど、ヨソからやってきた人は驚く地域の習慣ってありますよね。そんな十日町の「オドロキ習慣」をご紹介します!
夏の十日町 BBQやりすぎ習慣!
十日町は言わずと知れた豪雪地帯。例年12月~2月がスノーシーズン真っ最中で、山間地になると5月初旬まで雪が残ります。長い冬を耐えてきているからなのか、十日町のひとびとはとにかく外でのBBQが大好き!! 夏になると、あらゆるところでBBQが繰り広げられています。我々NPO地域おこしも、BBQイベントを開催して多くの方に来ていただきました!
地方だからこそ住宅の敷地が広かったり、雪国ならではの高床式住宅で車庫が広かったりという住宅事情も関係しているのかもしれません。それに飲み会も大好きですしね!笑
飲み会で現れるナゾの歌習慣!
飲み会といえば、十日町では、忘新年会や結婚式などに欠かせない「天神囃子(てんじんばやし)」という伝統の祝い唄があります。お酒の銘柄にもなっているので、日本酒好きの方なら聞いたことがある方もいるかもしれませんね。
「天神囃子」を歌うタイミングは、会が始まってしばらくしてから。歌い終わった後は「無礼講」となり、席を立ってお酒を注ぎにまわったり、お話してもいいとされています。
歌い方は独特で、「音頭取り」の人と会場のその他の人が交互にひと節ずつ歌うのが基本です。楽譜はなく口伝えで伝わっている歌なので、「音頭取り」の人の歌い方で音程が微妙に変わります。さらに集落や地域によっても、歌詞や節回しが若干違うのも特徴です。
耳で聞いて覚えるしかないので少し大変ですが、地域の方と一緒に歌えるようになると、より地域に溶け込んだ気持ちになれること請け合いです!
帰ってきたところなのに…まだ飲むのかい習慣!
私的に一番の「オドロキ習慣」は、「はっぱきぬぎ」と呼ばれる旅行後の慰労会。旅行後の慰労会と言うと、自宅でしっぽり…と思いきや、居酒屋などに繰り出して宴会をします。ときには日を改めてやったりします。
この習慣を聞いた時、私はこう思いました。
「旅行でお金を使ってきたのに、またお金を使うのか!!」と…。
私の両親は関西人なので、旅行から帰ってきたあと「しばらくお茶漬け生活やな!」と言っていました。多分関西の方は聞いたことがあるフレーズかと思います。つまり、旅行で贅沢してきたからしばらくは質素な生活をしよう、という価値観です(本当にお茶漬けを食べるわけではありませんが…)。
なので初めて「はっぱきぬぎ」の習慣を聞いた時に、とても違和感をおぼえました。旅行で疲れて帰ってきたのに…お金を使ってきたのに…まだ十日町人は飲み足りないのか!!笑
振り返ってみると、十日町の「オドロキ習慣」は意図せず全てお酒に関わる習慣になりました。
おいしいお酒があるところは、お酒にまつわる習慣が多くなるのでしょうか…? ナゾは深まるばかりです。