防災アプリ「高知市津波SOSアプリ」をダウンロードしよう!

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執筆者 安澤真希
所 属かつおゲストハウス

2019/08/16

 先日、東日本大震災クラスの地震が来たら日本一高い津波を観測すると言われている「黒潮町」の海辺で、キャンプをしていました。

 すると19時頃、参加者全員の携帯電話が「ビビビビ」と鳴り、

「強い地震が来ます。地震に備えてください」

とのメッセージが!!  町中にはサイレンが響きわたり、その場は騒然! 極めつけは、参加者サーファーの

「潮が引いている」

の一言。周囲は暗いし、子供もいるし、お酒も飲んでいるしで、どこへ逃げたら良いのか、どうすれば良いのか途方にくれました。

 結局は黒潮町の防災訓練だったのですが、気づくまでに時間がかかり、身が縮む思いをしたと同時に、防災意識を高めないといけないと反省しました。

 

 いつ来てもおかしくないと言われつづける南海地震。国や学者の見解では、今後30年以内の南海地震の発生確率は70%だとも80%だとも言われています。

 その一方で「地震は予知できないもの」と結論づける研究者もいます。東日本大震災以来、各々が地震への知識を身につけるようになり「明日は我が身」を心にしのばせて、着々と来たる日に備えているのではないでしょうか。

 自治体としても、また個人としても、常日頃から、地震から生き抜くための術を身につけていることだと思います。

 

 高知県は、平成31328日現在で、315の施設(合計収容人数269,645人)が津波避難ビルとして指定されています。 そして、ビルだけでなく、津波避難タワーについても同じことがいえますが、東日本大震災が起こる前と後では、その数が圧倒的に増えているのです。それほど東日本大震災の影響が計り知れなかったということでもありますね。

 

 そんな中、高知市では、防災に対する新たな取り組みもはじまっています。その一つが「高知市津波SOSアプリ」です。

 こちらは、高知市民のために作られた大規模な災害に備えた防災アプリで、長期浸水等で孤立した避難者の情報を収集して、迅速に、そして効率的な救助・救出につなげるシステムなのです。

 かなり便利な機能を搭載しているので、ザクッと紹介します。

 

防災アプリ

 

▶︎「高知市津波」で検索するとトップに出てきます。もちろん無料です。インストール後の初回起動時は、位置情報や使用許可などをすべてOK・許可・接続にします。

 

その1、津波避難ビルが探せる

 

津波避難ビルや、高台の入り口の情報がアプリから確認できます。

 

防災マップ

 

▶︎アプリを開くとすぐにビル等の高台が検索できます。現在自分がどこにいるのかもわかるので、最寄りの高台まで一目でわかります。

 

その2、アプリでどこからでも救助隊へSOSが送れる

 

インターネット通信が可能な場合は、どこからでも即時に救助要請が送信可能です。

※もちろん、平常時の通報や救助要請には対応できません。

 

防災

 

▶︎救助隊へのSOS発信機能。現在地や避難人数、その他の連絡事項など、かなりシンプルでわかりやすいデザインなのが良いですね。

 

その3、回線につながらなくても、スマートフォン間をリレーして送れる

 

 これがある種の一番の強みといえるのかもしれません。インターネットにつながらない場合は、スマートフォン間をバケツリレーのように経由して情報を届けることができます。

 これはスマホdeリレーという通信機能の一つで、スマートフォン同士の直接通信手段(無線通信機能)を使用することで、インターネットに接続していない状態でも相互にコミュニケーションを取ることができます。

 

 つまり、災害時はメッセージを送らない人でも、中継役のスマホとしてアプリを起動することで、それをまた別の人がリレーして、周囲の人を助けることができるかもしれないということです。

 なんて素晴らしい機能でしょう!このスマホdeリレーは、東北大学と(株)構造計画研究所の登録商標となっているそうです。

 

 「高知市津波SOSアプリ」は、いざというときのためのアプリです。また、いざというときでない平常時でも、津波避難の場所は24時間いつでも表示されているので、事前に自分の住んでいる地域の避難場所や経路を確認しておくのも備えの一つといえるでしょう。

 そして大事なことがもう一つ。スマホdeリレーの通信機能は、アプリをインストールしている人が多ければ多いほどより効果的です。

 スマホの数=アプリの数が増えれば増えるほど、それにともなって中継地点も増えるわけですから、より避難者を助けやすくなる、ということですね。家族や友人や周りの人々に、どんどん紹介したほうがいいわけですね。

 

 東日本大震災を機に、年々と防災の意識が高まっていますが、まだどこか遠い出来事だという感覚が身体に染みついているような気がします。

 大地震の経験がないから仕方ないところもあるのですが、対岸の火事だと思わず、しっかりと自分の身を守る術を身につけていきたいものですね。

 あと、このアプリはあくまで高知市内限定なんですよね。なので、これは私の希望ですが、いずれこのアプリが高知県下すべての市町村に広がればいいな~っと、思います。

 

◼️高知市津波SOSアプリ(iPhone) 高知市津波SOSアプリ(Android)/登録料無料

◼️問い合わせ/高知市防災対策部防災政策課088-823-9055

 

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