ニュージーランドのネルソンより はじめまして

2020/09/23

 いなかパイプのみなさん、ウェブサイトビジターのみなさん、はじめまして! 2020年9月よりいなかパイプ編集部員となりましたホディー愛です。

 

 日本から出て太平洋を南東に進み赤道を越え、南極に近づいたところにある、日本と同じような形の小さな島国ニュージーランド。

 その美しい大自然が多くの人を惹き付け、アウトドアを思いっきり楽しみたい人にも、ただただ綺麗な景色と澄んだ空気に癒やされたい人にも、とても人気の高い観光国。そして治安もとても良く、英語圏であることから留学で訪れる方もとても多いです。

 

エイベルタズマン国立公園

エイベルタズマン国立公園。黄金の砂浜と透き通る穏やかな海の輝く楽園のような場所。

 

 ここで私は、日本人旅行者向けの個人旅行手配とガイドのお仕事をしています。

 リアルニュージーランド https://inaka-pipe.net/realnewzealand/

 しかし現在は、新型コロナウィルスの影響により、日本や他の国々と同様に海外からの旅行者を受け入れることが出来ていません。さらにニュージーランドは早期の入国規制やロックダウンなどの政策により、国内での感染拡大抑制に成功していますので、その分一般の訪問者に国境を開くのはまだまだ先のことになりそうです。
 そこで、通常の仕事の代わりに、今自分の経験やスキルを生かして出来ることは何だろうか、と模索しています。

 そんな中、新潟大学探検部時代の尊敬する先輩ちかさん(いなかパイプスタッフ小川知香さん)から「いなかパイプの編集部員にならない?」と声をかけてもらいました。以前からちかさんを通じていなかパイプのことは目にしていて、「いなか」と「とかい」を繋げる取り組み、素敵だなぁと思っていたので、二つ返事でお受けしました。

 

いなかパイプで発信していきたいこと

 私の本業は「旅行業」ですが、ニュージーランドを訪れる人達に体験して欲しいことは、混雑する観光地を訪れてたくさんの観光客のうちのひとりになるのではなく、ニュージーランドの美しい自然と豊かな暮らしを<より近く>で、現地の人達に交わるかのように体験して欲しいと思っています。

 

 短い期間の旅行でそれを体験することは簡単なことではないのですが、それでもこれまでのお客様からのお声を思い返すと、

「人がフレンドリーでとても親切」
「地元の人達がとにかく幸せそう」
「日本に帰国してからライフスタイルを変えたいと思うきっかけになった」

など、やはり事前情報で期待する綺麗な景色や有名な観光スポットについてのコメント以上に、現地に来て初めて感じることが出来る、そこに暮らす人々から得られた感動を伝えて下さる方が多い。

 

 そんなニュージーランドの暮らしを、現地に住む自分の体験から伝えたい。「暮らしを感じる旅」という選択肢があるということを知って欲しい。

 そして、誰かが自分にとってのホームプレイスを探すために勇気を出して移住したいと思ったときに、そのお手伝いをしてくれる「いなかパイプ」を広めたい。

 こんな思いで、これからいなかパイプ海外在住編集部員第一号として現地情報を発信していきます!みなさまよろしくお願いします。

 

 自己紹介をかねて、私の生い立ちをこれから何度かに分けて投稿していこうと思っています。
ざっくり目次にしました。(書き起こしながら若干変更する可能性も有り)

 

① 今の生活やニュージーランドについて簡単に紹介 ← 今回
② 生い立ち前編 ニュージーランドに行くまで
③ 生い立ち後編 ネルソンに来てからのこと

 

クイーンシャーロットトラック

夫と一緒にクイーンシャーロットトラックの展望台にて

 

私の住むニュージーランドの田舎町ネルソン

 観光のお仕事というと、大きな都市やターゲットであるマーケット(日本人)に特に人気の観光地にオフィスを構えるのが普通ですが、私が住んでいるのはまだまだ日本人やアジア人にとっては無名の田舎町、南島北部の「ネルソン」。

 私が直接旅行のお客様をご案内するのは主にネルソン近辺。その他の地域のご案内は提携する現地催行会社のサービスを手配し、ネルソンからご旅行のサポートをしています。

 

 国内で1番の晴天率を誇り「サニーネルソン」の名で知られる町。その穏やかな気候と豊かな大地は、多様性に富む広大な森林と美しい海と共に、多くの果樹園、畑、牧場を潤し、太陽のパワーをいっぱいに浴びた、素晴らしく新鮮で美味しい食を提供しています。農業の他、水産業、林業も盛んで、地域の人みんなが自然と共に生きていることを感じているように思います。

 そのネルソンの多様な農産物のうちのひとつ「りんご」。

 私はりんご畑の中で暮らしています。夫はここで100年以上果樹園を営む家系の4代目。創設者である夫のひいおじいさんは、生まれ育ったロンドンで

「ニュージーランドに土地を買いませんか?」

という新聞広告を見て、遠く離れたニュージーランドのネルソンに移住をしてきたのだそうです。

 過去にはりんごだけでなく、キウイフルーツや和梨なども生産していましたが、現在はりんご12種類のみを生産し、ニュージーランド国内での販売及び世界各地に輸出しています。(残念ながら夫の会社から日本へは輸出していません。)

 

 りんご農家さんに嫁いだ人、とイメージされると思いますが、「農家さん」というよりも「農園の主」という表現の方が近いでしょうか。とにかく土地が広い。

 平地なのでりんごの木々が重なり全貌を見渡すことが出来ず、またブロックの間に別の人の敷地があったりするので見た目には大きさがよく分からないのですが、合計200ヘクタール以上あります。東京ディズニーシー4個分以上だそうです。それが全部りんごの木で埋め尽くされています。

 アメリカなどに比べたら100分の1くらいの農地の規模だそうですし、ネルソン地域にもより生産量多い会社、ニュージーランド国内の別の地域にももっともっと大きな会社がたくさんあります。ですが、日本人の農業のイメージからしたら、とんでもないですよね。

 ちなみに同じくりんごの産地である長野県の関係者の方と話したときには、日本のりんご農家さんの栽培面積は大きいところで8ヘクタール程度と言っていたように思います。(違うよ~と思った方はご指摘下さい。追って訂正します。)

 

 日本は食料の多くを輸入に頼っていますが、ニュージーランドは逆に生産した食料のほとんどを輸出していて、食糧自給率は200%近く。

 国内でも特に多様な作物を生産しているネルソンに位置する我が家では、野菜やお肉、乳製品は全て地産。調味料や小麦粉なども国産のものを優先して買っているので、輸入品は、お米、日本の調味料、スパイス、コーヒー豆、お茶類くらいでしょうか。

 レストランに行っても、地元の食材でないものを探す方が難しいです。

 

地産食材の揃う近所のお店

地産食材の揃う近所のお店

 

 日本の道の駅のような感じでしょうか。以前は倉庫の一部のようなところで小規模に自家栽培の野菜のみ販売していたお店のオーナーが2年ほど前に新しいモールを建て、未だ拡張中。大繁盛しています。

 

チーズ屋さん

地産のチーズ屋さん

 

 Artisan Cheese=職人が作る少量生産のこだわりチーズ

 牛乳製のチーズはもちろん、羊のチーズも。ブルーチーズが苦手な友人もここのなら美味しく食べられ、癖のある羊のチーズもとても上品に仕上がっている。上述のお店と隣接していて、ネルソンに旅行に来られたお客様をご案内することも多い、地元の自慢のチーズ屋さん。

 

ニュージーランドは季節が逆なので、今は「春」

 ニュージーランドには四季がありますが、南半球に位置するため、日本とは季節が真逆になります。

 大好きな田舎町ネルソンの様子や、大規模農業的な我が家のりんご農場の様子を、これから季節ごとに少しずつお見せしていこうと思っています。

 

りんごの花

2020年9月16日撮影 りんごの花が開花し始めました

 

 9月中旬になり、農園内のりんごが芽吹きだし、花が咲き始めました。
 りんごの花は、このように蕾は濃いピンク色で、開花すると白っぽく色が変わっていきます。とても可愛いので枝を切って家の中に飾りたくなりますが、もちろんそんなことは出来ません。

 春は1番天気が不安定な季節。麓で雪が降ることはありませんが、開花時に受粉を助けてくれる蜂さん達が外に出ずに巣に籠もりたくなるような日が多くなると、せっかくの花が実をつけることが出来なくなるので困ります。

 一方、夏に入ると晴れの日が続き、毎日からっとしていて過ごしやすいのですが、未だ大きなダムのないネルソン郊外は例年水不足になりますので、春の間の雨で大地に水をたっぷりしみこませてくれて、夏の川の水位降下を緩やかにして欲しいのです。

 

桜

庭の桜も咲き始めました

 

 日本庭園が恋しくて、家の庭に色々と日本の植物に似たものを植えています。
 この桜は植えてから3年目。ニュージーランドで品種開発されたソメイヨシノ系の品種Awanui。ニュージーランドの原生の植物はほとんどが常緑ですので、原生林の森は年間を通して青々と繁っています。

 四季折々の変化を見させてくれる落葉樹は、みな海外から持ち込まれたもの。その中でも特に鮮やかな色合いで四季を感じさせてくれるカエデ・紅葉や可愛らしい桜の木は街路樹や庭木としてとても人気が高いです。

 

子羊

8月から9月は子羊が生まれる季節

 

 ニュージーランド人でも、この季節になるとついつい見入ってしまう、可愛い子羊たち。男性達は「あと半年位したら1番美味しくなる…」と別の目線で見ているようです。

 

 今回はここまで。お読み頂きありがとうございました。
 次回は、生い立ち話の前編をお届けします。

 


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