四万十産の人参芋は今日も元気です!

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執筆者 小泉隆一
所 属フリー

2022/07/27

 高知県や四万十地域の特産物でもある人参芋。県外で人参芋と言っても

「人参芋て何なの?」

「人参なの?それとも芋なの?」

「高知県の人が【東山(ひがしやま)】て言ってたけどなぜ東山?」

などご意見もあることでしょう。

 甘みが強く加熱すると粘り気が出るのが特徴で、お菓子などに加工され少しずつ広まってきております。耕作放棄地の削減や四万十産の人参芋の生産を増やそうとする働きもあり、四万十地域の人参芋が静かに熱くなっています。

 そんな名物でもある人参芋の植え付けに関わったので今回も記事を書かせて頂きました。

 

人参芋畑

 

 どうもこんにちは!初めての人は、はじめまして。今年から四万十町に来ました小泉でございます。

 四万十地域では美味しいお茶も作られていますが・・・(「じつは茶所、四万十町」)お茶だけの四万十ではありません。お茶以外にも四万十産のより多くの特産物が育てられており、人参芋もその中の一つです。

 今回はこの貴重な人参芋を取り上げていきたいと思います。

 

小泉さん

 

そもそも人参芋とは?

 人参芋は人参のように中身は鮮やかなオレンジ色をしてβカロテンも豊富ですが、人参ではなくサツマ芋の一種であります。

 様々な品種がありましたが現在では育てる農家さんが減り、そのため市場に出回らないのでご存知でない人も多いでしょう。ですが四万十地域ではこの栄養豊富で美味しい人参芋をもっと広めようとみんなで頑張って栽培しております。

 

東山とはどのような意味なのか?

 干し芋は全国いろんな呼び方があるようで、四万十町で暮らしていると干し芋の事を東山(ひがしやま)など呼んでいるのを耳にしたこともあります。(同じ高知県内でも地域が変われば東山以外の別の呼び方もあるそうです)

 ならば・・・

「どうして干し芋を東山と呼ぶのでしょうか?」

これも諸説ありますが簡単にまとめますと『東→干菓子(ひがし)』『山→山で取れるお菓子なので・・・』という事らしいです。

 そんな山の美味しいお菓子の原料にもなる人参芋の植え付けと生育の様子をお話しします。

 

種芋

 

1日目 種芋から伸びた芋づるを切って苗木にします

 

 人参芋専用のビニールハウスです。

 こちらのビニールハウスの中で苗を育てており、すべてが人参芋の苗用での芋づるで種芋から生えた芽がびっしりと育っていていました。

 地域によっては自分で種芋から増やしている農家さんもいるようですが1,100本分と量が多かったので芋を熱心に育てている農場にて苗木を買いに行きました。その様子がこちらです。

 6月上旬で曇りでしたがハウス内は夏の空気のようにとても暑かったです。そのせいでしょうか、また良く管理されており大量の芋づるが元気よく育っています。

 

苗木と苗根

 

 ビニールハウスには前の年に収穫した『種芋』を植えており、そこから出てきた芋づるを切り取って苗木にします。

 人参芋の苗木はサツマイモと同じように挿木で増やすため、一本一本手作業で苗木を切り取ります。

 ふと手元を見てみると植え付け前から既に根が出ている芋づるもありました。とても強い生命力で元気がありすぎたのでしょうか、根以外でも芋づるが少しからまったりして切り取り作業に少し手間がかかりました。

 

苗1,100本

 

 なんとか苗木の収穫作業が終わり、無事に約1,100本分の苗を確保できました!

 収穫後は軽トラいっぱいの大量の苗木を持ち帰り本日は作業終了です。続きはまた明日です。

 

苗の仕分け

 

2日目 植え付けとその苗の仕分け

 

 翌日の午前中の様子です。昨日に持ち帰った苗の仕分け作業をしているところです。曇りのち雨とどんよりした天気でしたが、おかげで人参芋の苗の保存状態はかなり良かったと思います。

 仕分けでは良い苗木を選び、そこから三節〜四節あたりを目安として切ります。種芋からの苗取りと共通しますが苗木が短かったり少し迷った場合は一節多めに切り取るのが良いらしいです。

 午後には植え付けをして今日中に作業を完結させたかったのでペースを上げて仕分けしました。

 

仕分け袋

 

 仕分け作業が半分より進んだ状況がこちらです。袋いっぱいの苗木が調整できたらいよいよ苗を植える作業を始めます。1,100本以上もありましたがみんなで協力してなんとか午前中に仕分けが終わりました。

 

苗植え

 

 午後から苗を植えようとしましたら、また雨が降ってまいりました。

 生憎の空模様ですが、逆に苗木の植え付けでは好都合のようです。水を吸って活着がよくなるらしく、雨具を着ながらの農作業となりました。マルチに棒で穴を開ける人、苗を並べる人、植え付けをする人。

 

苗マルチ

 

 分担しての農作業はすべて手作業です。山の斜面に作られただんだん畑に近いでしょうか、そのため手作業が多くなります。

 広い平地が確保された大規模のサツマイモ農業では植え付けでも機械が使用されますが、こちらは中山間地域であり小さな畑が複数に段々と重なる少し不便な畑です。ですが東山のように山村の美味しいお菓子の原料がこの環境で育てられていきます。

 また美味しいだけではなく、殆どの農家さんでは農薬は使ってないので山だけではなく四万十川にも負担をかけない農地が人参芋と一緒に育っていきます。

 

道具&苗木

 

 四万十地域の地元の人の作業を見てますと十人十色と色々と工夫がされています。

 前日に作業しやすいように道具を自作している人もおり、例えば人参芋の植え付けの場合では木の枝を苗植え付けの道具としてしっかり測って作り上げていました(簡単な道具ですが使い方が分かるようにマジックペンで文字や印をつけるなど、とにかく道具を丁寧に調整されていました)。

 いろいろと工夫があるところが中山間地域ならではの農業の味になるかと思います。

 

苗植え終わり

 

 そのような甲斐もありまして、四万十の地域のみんなでがんばってなんとか今日中に植え付け作業が完了しました!(段差に隠れてますが同じような人参芋畑が下段にもありそこも終わりました。)

 山の農地では傾斜もあり段々に畑があって少し農作業がやりにくいところもあります。ですが中山間地域は日本の国土の約7割を占めており、このような山地の多い地域を活かすことは重要な事かもしれません。四万十地域では多品目の農産物の栽培で活かされています。

 がんばれ中山間地域、がんばれ四万十地域、がんばれ植え付けした人参芋の苗と言いたいところですが・・・あれ?

 

苗がぐにゃ

 

 ぐにゃ・・・。せっかく植え付けた人参芋の苗ですが全体的にぐにゃ・・・としてます。はたして大丈夫でしょうか?

 そして三週間後・・・。

 

三週間後

 

 今年はイノシシが侵入した被害もなく芋畑も落ち着いているようですが植え付け後の生育はいかがでしょうか?

 

その後の植え付け

 

 結果は・・・芋の苗木は青々と元気に育っていました!

 

個別の苗

 

 植え付け一週間後の様子がこちらです。確認したときは育ちが遅いのでは?と思いましたが。

 

その後個別

 

 再び三週間後の畑の様子。その後はぐんぐんと育って大きくなりました!さすが山村のお菓子の原料です。昔から地域にある農作物は四万十の農地と相性がとても良いです。

 収穫までまだまだ先ですが芋菓子がとても楽しみです。

 

 ですが

「収穫まで待ちきれない!」

「早く人参芋のお菓子が食べたい!」

正直美味しい食べ物は早く食べたいところですが、四万十町の近所を探しましたが東山は見つけられませんでした。

 そこで『東山』がないなら『ひがしやま』はいかがでしょうか?

 

ひがしやま

 

 四万十地域の元気な人参芋から作られた、四万十町のお菓子がこちらです。

 こちらのいも焼き菓子『ひがしやま』では美味しい人参芋だけではなく良質な国産砂糖を使用したり、また動画で焼き菓子ができる様子があったりなど詳しく説明されております。

 四万十産スイーツに興味がある、またはもっと知りたいと思う人はこちらをどうぞ!

 

 ● 四万十ドラマいも焼き菓子 ひがしやま

 四万十ドラマさんより一言。

 新芋を使った『いも焼き菓子 ひがしやま。』は11月上~中旬ごろからご購入いただけます。生産者の方が丹精込めて作った人参芋を原料とした、ねっとり濃厚なお菓子を是 非一度お召し上がりください。

 

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