猫が見つけた空き家をリノベ③強力な助っ人現る!そして私は大工さんの弟子(仮)に。

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執筆者 鈴木一恵
所 属山のホムサ

2023/02/14

 新潟県上越市の里山高尾地域から、田舎暮らしや、古民家改装の振り返りをお届けしております。

 春までに終わらせたいので一応は4回の予定でしたが、予想通りちょっと伸びそうです、、、、 やたらと長い文章に、懲りずにどうぞ最後までお付き合いいただけたら幸いです。

 

セルフビルドって、、、何からすれば??

 2020年春、正式に契約した大工さんの手を離れ、いよいよいよいよセルフリノベの始まりです。いざ、リノベ開始!家を作るぞー!!・・・・えーっと壁から作るのかなあ???(大丈夫?)

 

セルフビルドの始まり

減築した部分はちゃんと養生してあるのでとりあえず大丈夫。とりあえず。

 

 いきなり、板をトンカントンカンやって壁から出来ていく訳ではなく、壁やらなんやら作る前に、まだまだ地べた作業が控えています。

 

 冬の間に減築してもらった土間の一部の、屋外に出る部分の壁の下部分に通気口的なのを作りつつ、雨水が流れ入らないようにしつつ、ケモノなどが床下に入り込まないように(あとうちの猫も)塞ぐ必要があるのです。

 

セルフビルド通気口づくり

左官職人さんに怒られそうなやり方で進めている図。。。。なにせセルフビルドですから(自己責任)

 

 同じような施工をしないとならない場所は、家屋正面と裏にも2か所ほどあります。そして正面雁木部分には、床をコンクリート施工する前にもうひと仕事。大量の砂敷き詰め作業があります。

  ここで今まで薪運びや、この古民家改装では畳運び、クリーンセンターへの燃えるゴミ運搬で活躍した軽トラの出番です。

 

軽トラで砂運び

 

 車で15分程の採石場に自分の軽トラで取りに行くと、当時一山1000円程で砂を譲ってもらえ、この改装中何度か通っていました。ホームセンターで同量を小袋で買うと相当なお値段になりますので、かなり格安です。

 ここに来て

「軽トラあってよかったなあ」

とつくづく実感。

 単に私一人で乗るには軽自動車とはいえ、4席もいらないし、エアコンがかかりやすい、バックする時も後ろが見えやすい車が欲しい、そうだ軽トラだ!!と数年前そんな理由で、軽トラを買った時はまさか砂をたらふく運ぶことになるとは、、、。

 

古民家ワークショップもどき

 

友達限定古民家のワークショップもどき開催

 この頃になると、知人からも手伝ってもらえる作業が増え、時々「ちょっとしたワークショップ」みたいな感じで「遊び半分、作業半分」な日もたびたび増えました。

 砂運びや、また雁木をコンクリート施工する時も手伝ってもらい、他にも解体はほぼ終わっていますが、細かい釘抜きなども私の友達も手伝いに来てくれました。

 窓に関しては随分助かったのが「ほぼほぼ貰い物&サッシのプロのボランティア設置」です。

 

古民家 窓の設置

 

 実は、古民家にもともとあった窓はほんの数か所しか使っていません。そのままの場所で残しているのは1か所、場所をずらして使用しているのが、1か所のみです。

 他は、近隣地域で解体する家があり、ご家族の方に壊す前に良かったら必要なものを持って行ってくださいとお声がけ頂き、サッシもその時に沢山譲って頂いたのです。

 そして、主に店舗や施設関係の内装(窓枠・サッシ関係取付け)専門の自営業の知人が、規格外だったり、発注ミスだったり、使用する機会が無く、かといって処分するのももったいないと倉庫に眠らせていたサッシを使えたら使ってねと提供して下さったのです。さらには取付作業などもしてくれました。感謝!!!

 

助っ人トクちゃん

何やら本格的な大工さんのシルエットが・・・・

 

思いがけない助っ人「トクちゃん」登場!!

 我が家のお隣さんは実は現役バリバリの大工さん。ですが、この年はコロナ大流行のまっさなかで、お仕事もお休みの日が多く、そんな時ちょうどと言ったらなんですが、我が家がアタフタと

「壁を、、、、とにかく壁を、、、、」

としていたところ

「見ちゃいられない」

とばかりに道具をもってやってきて、使い方や板の張り方を教えてくださったのです。

  思えば解体の頃から、時々見に来て

「これは、大変だなあ・・・・」

と呟いていました。今思うとあの頃すでに手伝う気満々だったのか、、、、は不明ですが(笑)

 その後もちょこちょこ顔を出しに来ては、手伝って下さり、結構な本格的大工道具まで貸してくれて、時には午前中から来て、お昼を食べて、また午後から来てくれて、なんて日も多々あり。

 いつのまにやら、トクちゃん(大工さん)は「手伝い」ではなく「主要メンバー」になっていたのでした。

 

大工のトクちゃん

 

 一度、あまりにもお世話になりすぎているので、あまり多くは払えませんがお礼的なものを、、、、と話したことがありますが、あくまでトクちゃんは「遊びに来ている」のであって、仕事ではないからそんな事されたら、もう来ないよ(来れなくなっちゃうよ)と譲りません。

 なので、もう大変図々しいのは承知の上、我が家もトクちゃんは、ボランティアならぬ「古民家改装メンバー」もはや主要メンバーとして参加してもらう事に。

 こちらはただただ助かる限り。トクちゃんは気分転換の息抜きの場&ちょっとした猫カフェ気分の場(猫が好き:ちゅーるを絶えず持参して来て下さる)としてウィンウィンの関係に。いや、かなりこちら側がいい思いしてばかりの気がしますが、、、、。

 

猫が好きなトクちゃん

 

 チョロチョロする家の猫たちを見て嬉しそう。実は「トクちゃん」という愛称は我が家が勝手に言っているだけで、大工さんの名前一文字も入っていません。

 昔トクちゃんの家にいた猫を、名前が分からなかったので、お家の屋号から勝手に「トクちゃん」と呼んでいて、そのうち何故か大工さんの事も「トクちゃん」と呼ぶようになっていました。。。。もはや我が家の棟梁なのに。

 まさかのプロががっつりボランティアで入ってくれるなんて、特殊過ぎてこれはもう正直「セルフビルド」と言ってはいけない気もします(嬉しい誤算)

 

大工さんの弟子(もどき)

 午前中、

「今日も改装行かなきゃな~」

と思いつつ、ダラダラと家にいると、隣の家からトクちゃんの仕事道具を載せた車、通称「トクちゃん号」がブーっと古民家の方へ走っていきます。それを見て慌てて、古民家へ走る私たち。どっちの家を作っているんだかみたいな日々も多々あり(笑)

 もちろん、トクちゃんが主要メンバーになったとはいえ、当然任せっきりではありません。いろいろ教えてもらいながら、一緒に作業をしていきます。

 壁を張るにも、梁が出ていたり、柱の部分があったり、真っ直ぐではなく微妙な角度で切らなければいけない場所があったり、、、、古民家改装は曲者だらけです。現役の大工さんですら頭を悩ませる場所ばかり。

 トクちゃんが加わってから、改めてこれらの作業をよく自分たちだけでしようとしてたなぁ、、、と我ながらの無謀さにビックリします。

 とはいえ、現役の大工さんが加わると、作業の進みが早い早い。途中途中休憩しながら、時にお茶飲み話が1時間・・・なんて日もザラでしたが、家族だけでああだこうだ言いながら進んでるんだか、進んでないんだかの作業の日に比べ、目に見えて進んでいるので、流石だなあと、改めて感謝感激でした。

 

 外壁で元々のトタン板を残す場所は後で塗装する事にして、ほか減築した場所や、古い板が張ってあった場所は、新しいものに張り直す事になりますので、結構な量が必要です。

 外壁用の板は、母がネットを徘徊しまくって、一番(と思われる)価格も手ごろで、もちろん質も割と良い(はず)サイトを見つけ、購入しました。さすがにこれは古材ではないのですが(むしろ古材の方が高いです)いわゆる「B級品」。

 ちょっとヒビが入っていたり、端が欠けていたり、節が沢山あったり、、、普通の価格では販売できないような板達になります。と言っても見た目によっぽどこだわらない限り、機能は変わりありません。そんな板達をまたしても軽トラを走らせて、運送会社まで取りに行きました(ここもお得ポイント)

 

古民家DIY 内装

 

 そんな板達を使った外壁張りがひと段落すると、今度は内装へ。釘抜きから参加している私の友達も断熱材入れや、内壁の石膏ボード部分に塗るパテ塗り等も手伝いに来てくれました。

 時にはそんな風に、私たち家族と、トクちゃんと、友達と。2018年に家族だけでひっそり始めた改装作業も、3年目にはワイワイ皆で作業する日が来るなんて、あの頃は思いもしませんでした。

 

  これでも結構飛ばしたのですが、今回も結構長くなってしまったので、ここまでに。思わぬ助っ人トクちゃんとの作業の日々は続きます。次回は、2020年の段階はせめて終わらせたいなあ、、、、とは思っています。

 

今年の雪

現在の我が家の様子。屋根の雪下ろしは既に4回しております。。。

 

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