一棟貸し「コサクレム」ができるまで② 暮らしの残像を残して作り変える。あべこべでヘンテコな私たちの家。

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執筆者 鈴木一恵
所 属山のホムサ

2024/01/31

 今年は暖冬らしい。暖冬という事は少雪?と思いきや、今のところ結構雪が降り積もる新潟県上越市牧区のちょっと小高い里山「高尾」在住の鈴木一恵です。

 このまま終われば、まあ少ないのでしょうが、どうなるのでしょうか???

 


屋根の雪下ろしも流石に慣れてきました。 

 

 今回も、前回に引き続き一棟貸し「コサクレム」の改装の続きです。

 

浮かび上がる猫猫猫猫・・・猫

 二階には広めの個室(前回改装の「森の部屋」)ともうひとつ小さめの個室があります。

 この部屋も住んでいる間に、覚えきれないくらい何回かペンキを塗っていました。その頃はサンダーをかけて塗り直す、なんて事はせずひたすら上塗り上塗りを繰り返し、今回の改装ではサンダーかけが一番厄介そうな案件です。

 

懐かしい壁紙の模様が現れました

 

 画鋲や釘などの穴の跡をパテで塞ぎ、乾いた後一気にサンダーをかけるのですが、サンダーをかけているうちになにやら懐かしい壁紙の模様が現れました。

 

猫の模様

 

 ながらくペンキの下になり目立たなかった猫たち。この猫の模様は凹凸がある為、穴を補修する際にその凹凸に入ったパテによって、サンダーをかけた後、猫の模様が浮かび上がってきたのです。これは思いもよらない発見でした。

 そして、予定には一切なかった「昔の壁紙を少し残したらいいんじゃない」というひらめきが。

 せっかく浮かび上がった猫と今までペンキで塗りまくった残像が残った壁の一部をちょっと絵っぽくして部屋の装飾の一部にしてみました。

 

そんなこんなで一部残し額縁風に
そんなこんなで一部残し額縁風に。

 

床問題を考える

 ペンキを塗りまくったのは壁・天井のみならず、床もです。床用のペイントとか全く関係なく壁用の物を塗ったり、油性だったり水性だったり、それはもう滅茶苦茶でした。

 サンダーをある程度かけて、さてどうしよう。また同じようにペンキで塗りたくっちゃおうかとも思いましたが、逆に、今度はこの上にステインで塗ってみてはどうだろうと思いつき、試しに「森の部屋」で塗ってみたところ、残っていた下のペンキ塗装と相まって、なにか古い床板のようになり、思いがけずいい感じになったのです(個人の感想です:笑)

 

元々は木肌が見える床だったので、またちょっと木っぽくなって良かった。
元々は木肌が見える床だったので、またちょっと木っぽくなって良かった。

 

階段はちょっとワクワクしたい

 階段は木材のみの作りでしたが、住んでいる時に滑り止めを貼ったり、絨毯を貼ったり、もちろんペンキを塗ったりしていました。

 流石にもう元の状態には戻せないので、絨毯部分は張り替えるとして、ただペンキを塗るだけではなく、もうちょっと面白くしたいなぁと。

 

階段改装前
改装前

 

階段改装後
改装後

 

 板を細かく計70枚位に切って、それぞれ色を塗って、配置。板は絨毯を貼る際、剥がれにくいように抑える役割もあるので一石二鳥。

 

台所は天井で遊ぶ

 台所スペースは天井はほぼ塗っていませんでした。なにしろ住んでいる時に天井を塗るとなると、下にある物を全部ずらすか、保護しなくてはならず、台所でそれをやるのは至難の業。

 なので、今回は思う存分天井塗りで遊べます。という訳で、久しぶりのアレをやる事に。。。

 

台所は天井で遊ぶ
古民家の方でもやったマスキングテープで仕切って何色か塗っていく手法。

 

 台所のシンク周辺は木を貼ってガラリとイメージチェンジ。板は古材や廃材寄せ集め。細かくはまだ完成していません。これからイロイロ詰めていく段階。

 

台所は天井で遊ぶ

 

暮らしの思い出・残像を残していく

 約30年、毎日毎日暮らしてきた家です。小さな子供から、犬猫まで。なので当然家はどこもかしこも傷だらけ。それを綺麗に隠そうとすると、結構な手間と材料を使わなくてはなりません。もちろんお金もかかります。

 はじめのうちは、自宅として使用するのではなく、お客様を泊める場所なのだから出来る限り綺麗に仕上げたい。と言う思いがありました。

 しかし、ふとなにか違う気もしてきたのです。この家はもう新築ではありません。立派な風情ある古民家でもありません。誰かの為に建てられた家でもありません。私たち家族の為に一から作られた初めての家だったのです。

 

 暮らした分だけ痛み、同時に思い出も詰まっているのです。綺麗にするだけでは、なんだかまるで人の家みたいによそよそしくはないだろうか? だったら、暮らしの残像、思い出を少しずつ残しながらの改装の方がしっくりくるのではないか。そう思いました。

 もちろん、何もかも、、、という訳にはいきません。浴室やトイレなどは流石に新しいものに替えたり、細かく新調したものもあります。

 だけど、暮らした傷跡、面影を残して改装しようと思った時、改めてこの家と思い出が帰ってきたように感じました。

 この改装が終わった家を見たら、たぶん、きっと、あべこべのヘンテコな家になっているのでしょうね。でもそれが私たちの家族の「家」なんです。

 

暮らしの思い出・残像を残していく

 

 次回は洗面所、トイレ、浴室などの水回り関係の改装の様子をお伝え出来たらなあ、、、と思います。実はまだ浴室は現在進行形なのですが!(゚д゚)!

 シェアスペースは現在絶賛冬眠中ですが、フェイスブックでも一棟貸し改装の様子と合わせて、高尾の風景や私たちの暮らし(主に猫、、、)を気まぐれ投稿してますので良かったら見てみてくださいね♪

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