地域おこし協力隊の研修をやってみた
- 執筆者 佐々倉玲於
- 所 属一般社団法人いなかパイプ
2014/06/05
5月病になる暇もなく、6月に突入している今日この頃。
みなさん、こんにちは。ササクラレオです!
5月はゴールデンウィークからはじまって、いろいろあったのだけれど
ホタテやウニを食わせていただいたり~♪ 北三陸のゆうすけくん!ありがと~~
四万十町の役場本庁が、新しくオープンしたり~♪ 窪川駅のとなりが役場です!移住相談窓口もよろしく!
むろとまるごとBBQに参加したり~♪ アワビを食わず帰ったのが心残り!!室戸のみなさん、また行きます!!
国境の島・長崎対馬に行ったり~♪ 対馬には、英語標記より、ハングル標記が多いのです!
1ヶ月来ていたインターンが帰っていったり~ 菜食土源の新井さん(左)から修了証を受け取る研修修了生
カツオ祭りで、かえとこ四国プラットフォームメンバーと会議したり~ あくまでも会議!これ、毎月やってる定例会です~
「高知家移住促進プロジェクト」なるものが発足したり~ 移住定住にまつわる課題をみんなで検討していきます!
マッチングイベント「地域仕掛け人市」が盛大に開催できたり~ 広報協力ありがとうございました!!
高知工科大でのプロジェクトが始まったり~ 「マネチャレ!」今年もやります!
地デジ@新居浜が開催されたり~ ギャラリースペース「VACANT」の山地さんありがとうございました!
そんな5月の中でも、告知も必要なく、ひっそり、こじんまりやって、そういえば、フェイスブックにもつぶやいてなかった!けれども、やっぱやってよかった~~~と思った宇和島市の地域おこし協力隊向け研修について書きたいと思います!(大概、前置きが長すぎですんません!)
総務省の取り組みの一つに、都会から田舎へ、市町村行政が人を雇って、地域に人財を送り込む「地域おこし協力隊」という仕組みがあります。四万十が舞台になった「遅咲きのヒマワリ」でも注目された制度で、すでに全国各地で導入されていて、「地域おこし協力隊の隊員です!」という人が、どこの田舎に行ってもだいたいおる、という状態になってきているのではないでしょうか。
そんだけ広がってきていて、人間が動いていると「うまくいっているところ」「うまくいっていないところ」がでてくるもので、僕もこういう仕事をしていると、そこまで深く知らなくても、なんだか見えてきたり、聞こえてきたりします。
▼「うまくいっているところ」というのは
スーパーマンみたいな(みたいに理解されている・・・)、スキルや経験を持った、若い兄ちゃん・姉ちゃん(若者だけではありませんが・・・)がやってきて、自分で考えて、いろんな取り組みをやって、地域の課題を解決することに貢献してくれた!と、地域の人たち(行政担当者なども含む)が捉えているような感じ。(それが、ホントに地域にとってうまくいっているのかは、すぐには検証不能な気がするので、ここでは深く追求しないことにします。この表現の仕方はまずい気もしますが、地域づくりの取り組みの評価基準はひとつのものさしでは計れないなーと思いますし、捉え方による、捉える人による、地域による、プロジェクトのねらいによる、とかとか多様にあるので、こんな表現にしています。)
▼「うまくいってないところ」というのは
スーパーマンを期待して雇ったものの、スーパーマンではなく、「なんか、思ったように動いてくれない」「やってくれない」というボヤキが聞こえてくるような・・・
勝手に期待され、スーパーマンとして仕立て上げられた「地域おこし協力隊」も、「いやいやそんな期待されても、そこまではできませんから!」と、行政担当者や地域の人とケンカするみたいな感じならまだいいけれど、言いたいけど言えなくてモンモンとして、辞めていく・・・ というような・・・
せっかくやる気を持って、地域に来てくれた人を、もっとうまく活用できるだろ!・・・ そう思うものの、なぜかそこまでうまくいかないもので。「もったいない・・・」と思う事例に出会うことがでてきていて、個人的に、残念に思っていました。
この「うまくいっている」「うまくいっていない」ということについて、ただ単に、個人の能力や適正の問題、だけで片付けられない問題があるなーと思っていて。雇う行政側も、雇われる地域おこし協力隊側も、受け入れを表明した地域住民側にも、それぞれに「うまくいっていない」ということを引き起こした原因があるのではないかという気がしていて。行政担当者や、地域おこし協力隊、地域住民、それぞれからボヤキを聞く度に、そう思っていて。深く話をきいてみないことには、誰が悪いなんて言えないなーと思っていて。そんなボヤキを聞く度に、「どーして、初めからちゃんと話をしてなかったんだ!!」と思うことが多く。「結局は、コミュニケーションの問題だよなーー」と思っていて。
この「地域おこし協力隊」絡みの課題について、「地域おこし協力隊」に限った話ではなく、地域に外から人を受け入れるとか、組織に人を受け入れるとか、他人同士が集って一緒のプロジェクトをやるとか、そういうときに発生する課題だよなーと思い、自分の中でモンモンした想いがあり、自分ならば「こうやる!」というのをやって示したいなーーとずっと思っていたのでした。そして、地域おこし協力隊に関わる行政担当職員に出会う度に、「こーやったらうまくいくと思うんですよーー」と持論を展開して、僕に研修をやらせてくれー!的な、営業めいたことを言っていたのでした。
そしたら、そしたら!「地域おこし協力隊への研修やってもらえませんかー」と声をかけてくださったのが、お隣・愛媛の宇和島市さん。去年から来た協力隊員1名と、4月から採用された2名と一緒に、行政担当者にも参加していただいての研修をさせて頂く事に。予算の許す範囲で、提案をさせてもらって、年間3回の1泊2日の集合研修を強引に?!やることして、5月にその1回目をやったのでした。
まずは、移住してきた地域おこし協力隊の想いと、地域おこし協力隊を導入した行政担当者の想いと、地域おこし協力隊を受け入れた地域の人々の想いとを伝え合い、共有するというところから。
所詮、人間なわけなので、1人ひとり、いろいろな人生を歩んできて、それぞれ想いを持って、今の場所にいて、今の仕事をして、今の暮らしをしているわけで、それは、ほんと人それぞれで。どんなスーパーマンも、1人の人間であることにはかわりはないのです。
それぞれ思っていることを出し合って、それぞれがやりたいことを実現できたら、それが一番幸せじゃないですか。その共通項を見つけ出していくコミュニケーションが必要で、そのプロセスをたどれば、たいがいうまくいくのではないか。だって、同じ人間だから。
それが、僕の持論で、そういうコミュニケーションをとりながら、お互いがやりたいこと、やってほしいことを実現する1年間の事業計画を立てるということを研修の中で1泊2日をかけてやってみました。
個人ワークをやってもらったり、グループで共有したり、ゆるーく、たのしく、進めていく感じです
こんな内容でよかったのかどうかは、1年後、ふりかえったときに、プロジェクトがうまく進んでいるかどうかで見えてくるかなーと思っていて、まだ途中なので、わからないですが。 1年間、見守っていきながら、僕の持論が正しかったのかどうか、僕のやっている研修が意味があるのかどうか、判断させてもらいたいなーと思っています。
そんなことを勝手に思っている僕に、研修を託してくれた、宇和島市さんに感謝しつつ、役割をしっかり果たしたいなーと思っている次第です。引き続き、がんばります!
昼間に考えたことを、地域の方が集まっている場で発表してもらったりして。こんなお堅い場で、そーとー緊張したと思います!協力隊のみなさん、お疲れ様でした!
そんな1泊2日の研修は、実際、協力隊が活動するフィールドで行いました。ということで、宇和島市の中の、どんなところに地域おこし協力隊が入っているのかを少し、というか、だいぶ!紹介しましょう!
4月から入った地域おこし協力隊の2名は、宇和島市の中でも山の中にある、旧・御槙村(みまきむら)です。
御槙村は、1899年(明治32年)に清満村からの分立によって成立し、1955年(昭和30年)まで存在した村であり、愛媛県北宇和郡、現在の宇和島市の南東の山村である。昭和の合併で津島町に、さらに平成の合併で宇和島市となり、現在に至っている。( wikipedia より)
御槙といえば、そう、この「いなかマガジン」でも有名な?!福田百貨店の黒田くんが住んでいる地域です!
今回、研修の会場になったのが、この春完成したばかりの「みまきガーデン」。元・保育園の場所を、地域の方々できれいにして、改修して、こんなカタチにして、お食事ができたり、お泊りもできたり、直売所でもあったりして、こじんまりしているんですけどね、「感じのよいもの」になっているのです。これぞ、デザインの力!なのでしょうー
お惣菜も販売しています!
定休日は月・火ですが、お客さんの要望には応えてくれる感じです!
みまきガーデンなのに、ガーデンがない!と言われているらしく、只今ガーデン創り中らしいです~
普通の教室も、ランチルームに
こんなカウンターがあるだけで、カフェ的なことができちゃうんだーー!と発見!
ライトがかわいいでしょ~ 保育園時代からついていたんだってー
大広間
ベットルームの個室だってありまして
トイレもおしゃれ~
お風呂だってもちろんあります!
地域のおばちゃんたちに料理をつくってもらうことだってできちゃいます!
すてきでしょうー!「みまきガーデン」ぜひ行ってみて下さい!
そこに、若い男子がいましたら、その人が地域おこし協力隊だと思いますので、ぜひぜひ応援のエールを送ってあげてくださいね!
御槙には、他にもいろいろ、地域の宝があるんです!!
まず、山の中なのに、開けてる感じがするんです。空が広い感じ。それが、とても気持ちよくて。
そんなところに、牛を放牧している牧場もありまして。ゴールデンウィークあたりには、芝桜できれいになるらしく。ほんと、気持ちがよいところなんです。カフェがあって、ソファーハンモック?!があって、ブラブラできるんです。一日、ここにいたい、気分になります。
写真は撮りわすれましたが、この近くに、小さな日帰り温泉もあったりして、地域の方で、にぎわっている感じです。(みまきガーデンに泊まると、温泉チケットがついてきて、入浴できますよ)
石釜パンやピザを焼いて、体験もやっているような、すてきなところがあったり。詳しくはこちら「石窯おこや」
さーらーに、黒田くんの本拠地、福田百貨店!
黒田くんの記事で、イベントの様子とかは見ていたものの、ほんとスゲーところです!こんなところが、残っているなんて!!
ここを使ってやりたい企画が、メチャメチャ浮かんできました。
2階はこんな感じ。夕陽の写真展を垣間見れます!
呼び鈴は、太鼓!!
中庭まである!!
外にはバス停!
もー御槙はヤバイ!!すごすぎる!!これから来る!!と勝手に思いました。御槙に行きたいと思いながら、何年たっただろう。もっと早く来ればよかったなーと思ったことでした。
こんないいとこです、愛媛・宇和島市・御槙(みまき)。
こんな感じで、今年度は、愛媛・宇和島の地域おこし協力隊を応援するとともに、愛媛・宇和島の魅力をちょいちょい伝えていきたいと思っています。そう、高知から愛媛に寝返った?!と思われるかもしれませんがーー 高知の地域おこし協力隊担当職員のみなさま! ご依頼はいつでもお受けしますので~笑 できれば、最初から関わらせてください! 途中からとか、こじれてからはイヤです(笑) と最後は営業でした。