去年の夏から始まった農コンプロジェクト。去年おととしあたりは、婚活ブームの熱が全国的にも高まっていたようで(たぶん…)、いろんな自治体でいろんな婚活イベントが開催されていました。過去の全国での開催データを調べれば、婚活のイベントを単純に開催するだけならすごく簡単だったはずです。が、そう簡単にはできませんでした。
「なぜ私(私の会社)が農コンを企画するのか?」
私たちの会社は農業インターンシップの運営です。男女の出会いに関しては何のノウハウもありません。そういう私たちがゼロから企画を立てていくというのは、とても無謀なことのように思えました。企画はA案、B案、C案…とコロコロと形を変え、「ほとんどインターンシップと変わらない……」というような企画になったこともありました。
紆余曲折を経て、今の農コンの形に結実したのは、私が以下のことを大切にしたいと思えるようになったからです。
まず自分が参加したいか
これはあらゆることに当てはまることで、もはや初歩の初歩だと思うのですが、何かをリリースする際に、まず自分がそれに参加したいかどうか?を考えることによって、初めて農コンを自分ごとにできた気がします。それまでは世間一般の「農コン」「婚活」について考えてばかりで、いつまでたってもイメージが私に味方してくれませんでした。当然でした。
他社開催の気になる婚活イベントにもいくつか参加しました。私は独身のため、勉強半分、楽しみ半分で。自分事にできた最大のポイントかも知れません。そうやって婚活という場を経験して、どういう婚活を作ろうかという問いを超えて、婚活とは何か?恋愛とは何か?を主観的、客観的に眺めることができました。
たぶん参加者の方々(特に女性)も、同じように恋愛や結婚についてじっくり考えて考えて、大きな一歩を踏みだすように婚活に参加しているのではないかなぁと思うのです。企画する側としては、そんな参加者の気持ちを大切にしたい。
さて、そんな中でいくつかの婚活イベントに参加して得たのは、
●婚活は緊張するし恥じらいもある。いつもよりうまく話せない。
初対面の異性に対してわかりやすくコンパクトに自己紹介をすることのなんと難しいことよ!!
●男女では結婚、恋愛、あるいは婚活そのものに対しての思いにギャップがある
(応募数や年齢層から違っていたりもする)。それをまず埋めなければ恋愛は生まれにくい。
●せっかくイベントで参加者が集っているのに、最後まで接点のないまま終わる人がいるケースがある。もったいない。
などの課題でした。これを何とかしたい、と思って作ったのが今の農コンのスタイルです。本当に、できることなら、自分が参加したいなぁ(泣)
異性が素敵だったから恋人ができるのではない、他者理解が深まるから恋人ができるのだ!!
以前どこかで「達人は誰とでも結婚生活を送ることができる」ということを聞いたことがあります。これは普段のインターンシップの業務でもなんとなく感じていたことなのですが、人と深い交流ができるかどうか(あるいは恋人ができるかどうか)は、出会いによって決まるのではなく、自分を明かし、また相手を深く知ることができるかどうかにかかっていると思うのです。
おむすビーズのインターンシップでは研修生に3週間共同生活を送ってもらいます。出身地や経歴、動機など様々な人が集まり、すぐに仲良くなれる人、なかなか理解しにくい人もいると思いますが、寝食を共にし、一緒に農作業をする中で様々な話が交わされます。普段とは違う環境に安心してか、皆いつしか超・個人的な話をポツリポツリと話し始めます。その積み重ねを経て、最終的に皆が皆の存在を認め合っている“家族”のような雰囲気が自然発生的にできあがります。
心を開き合い互いに受け皿ができることで、相手との関係が作られていく。恋愛もそういうことかなぁと感じています。
また、晴れて恋人ができたとして、結婚できたとして、その後二人は膨大な時間をともに過ごすことになります。いくら出会いがビビビ!だったとしても、おそらく化学反応はいつまでも続きません。2人でうまくやっていくには自己開示&他者理解への努力は必要ではないでしょうか。
みんな変わりたいのでは?だから恋したいのでは??
参加者の女性の動機は人それぞれで、
「出会いたい」
という理由はもちろんですが、ほかにも
「農業してみたい」
「移住を考えている」
「美味しいご飯が食べたい」
「なんかおもしろいことがしたい」
というのが理由の人もいます。でも、これまで参加した全員に共通しているのが
「変わりたい」
ではないかなぁと感じました。人との出会いを通じて、あるいは仕事や居住地を通じてなんか変わりたい。自分を変えたい。
農コンでは、序盤などに女性だけで過ごす時間があるのですが、その時に不思議と女性同士で
「これからどう生きていくか」
という話になったりします。老後の話をしている人もいます。変わりたいと思ったとき、「どうやって」「どのように」には無限の選択肢があると思いますが、私たちおむすビーズは、農業という仕事や土佐町という地域やそこに住む人々を知ってもらうことで、一つの選択肢をお見せしたいなぁと思っています。
「こうなってもいい」「こう暮らしてもいい」
ひいては「もしかしたらあなたの天分はここにあるのかも?」
という提案ができれば嬉しいです。農コンで得られるのは恋だけではないかも知れません。恋が得られれば何よりですけどね!!
というわけで、10月に開催します
詳細はイベントページでもご案内しているので、ぜひ覗いてみてくださいね!
ゆずの収穫とりんごの収穫もできますよ。
▼ おむすビーズ現地ツアー
http://www.fpi-group.jp/omusubi-z/tour/index.html#noukon-3
▼農コンFBイベントページ
https://www.facebook.com/events/1641901786084233/
※参加者のプライバシー保護のため、お見せできるイベント写真が少なめです。ご了承ください!