おいしいお米が食べたくて!
- 執筆者 吉田晶子
- 所 属フリー
2023/07/31
6月は田植えの季節でした。みなさん、お米食べてますか? もちろんですよね⁈笑
日本全国どこでもお米は作られているし、それぞれの産地に美味しいお米はあります。
新潟南魚沼産コシヒカリ、北海道産ゆめぴりか、はたまた東京に居た時は、千葉の有機農家さんのカルガモ農法で作った無農薬のお米が最高だと思って食べていました。
高知の食と言えば、カツオやゆずなどが最初に挙がってきます。しかし、意外と米どころという認識がなかった私ですが、 四万十町に来て初めて食べた仁井田米の美味しさに 目からウロコだったのでした!
高知・四万十での米作り
高知・四万十に移住してきた当初より、米作りのお手伝いをさせていただいています。香美市に引越しても行ける範囲内で田植え、草取り、稲刈り、 各1. 2回ずつ通ってやっています。
田んぼが中心ですが、味噌づくりや麹作りなど、加工品をみんなでワイワイ言いながら作ったりもしています。
味噌作り教室のひとこま
そんな活動をしているのが「中町っこくらぶ」です。「中町っこ」というのは、田んぼのオーナーの名前からとっています。
オーナーの中町さんは、四万十町の相去(あいざれ)という中山間地区に Uターンされて、20年近くご実家の田畑を全て自然農法で栽培されています。
中町博信さん。”ジョルジョ”という愛称で親しまれています。(由来は諸説あり・笑)
四万十町に移住してきた人ならほとんどの方が、何らかの形で関わられているのではないかと思うほど、移住者の面倒を見てくださり、とても有り難いお人です。
中町さんの田んぼは無農薬・無肥料!そして、そのお米を愛おしむ有志で集う中町っこくらぶは、田植え、草取り、稲刈りと、一連の作業にイベント的に参加し、 作業と交流を兼ねた場となっています。
機械が入らない田んぼは手植えです。
毎度恒例の「一品持ち寄りお料理ランチ会」。これも楽しみのひとつ!作業の昼休み中に開催されるランチ会の様子です。
安心安全な食と自然をこよなく愛する参加者各々の手作り料理は、めちゃくちゃレベル高くてまさにプライスレス!
稲刈りシーズンの田んぼの風景。キラキラと揺れる金の生命の粒は「尊い」のひとこと。
メンバーの美女たち(爆)に囲まれてご満悦なジョルジョ!
中町っこくらぶの楽しい楽しいひと時のご紹介でした!
マイ田んぼを今年始動!
中町っこくらぶの活動目的は、作業に参加して無農薬の美味しいお米を購入することや、皆で楽しみながらお米を作ることなどですが、ここで経験を積み、現在自分でもお米を作っている卒業生もこれまでにたくさんいて、そのバックアップも中町さんがしてくださっています。
わたしは自分で作ることに、それほど重きを置いていたわけではないのですが、今の住まいの近所で知り合った方の休耕田があり、そこでたまたまお米を作ることになったのです。
休耕地にお約束の草ボーボー・・・
広さは約1畝。機械が入らないという理由で、10年以上休耕地だった為 草刈り〜田おこしから。
もちろん田おこしと言っても、「一体何を起こすが?」の世界のわたしがひとりでできるはずもなく、四万十からはるばる中町さんにお越しいただきました!
溝を掘り水を行き渡す。
おぉ!水路ってこうやって作るのか!そう言えば子どもの頃砂場遊びでこれのミニチュア版をやってたっけ⁈
この休耕田はずっと水に浸かったままで耕すことも出来ないので必然的に不耕起作に!
ん、不耕起って?
不耕起作とは
耕すことなく農作物が出来るのか⁈
わたしも最初は信じられませんでした。ググってみると、アメリカでの歴史が古く、1940年代頃より推奨されていた農法で、土を耕さず 本来地中にいる微生物の力を生かした土作りをすることで、農地の多様性をより高めることができ、土壌環境に配慮された農法なのだそうです。
既にめちゃくちゃ多様な田んぼです。水路には小さいザリガニも住んでいて、ベトナム人の技能実習生が捕りにくることもあるそうです!
この日はお子ちゃまたちが捕りに来ていました。
草取り大会
除草剤は使わないので1に草取り、2に草取り。3も4もとにかく草取りに追われています〜 。週1はマストです。
萱は刈ってその場に沈めておきます。そうすると水の中で腐って肥料になるらしいです。
しかし次から次へと見たことない草が、ゲームの敵のごとく現れます。思わず「アンタ誰⁈どっから来たん?」と草に話しかけながら刈ってるアブナイ人になっています。
これまで見たことなかった草が突然出現!どっかから種が飛んで大量発生したようです。これはマジでヤバいです!完全に稲が埋もれてしまっています〜!!
相去の田んぼの草取りもなかなか大変な作業ですが、ここのはもっと多様過ぎて厄介です。狭いからやれますが、広いとお手上げです。
草を取り除くとようやく成長が実感できる。
泥に入って草取りをしていると、たかだかお米のために なんでこんなことやってるんだろ⁈スーパーで普通に売ってるやろ?と、ふとした瞬間に思ったりもします。実際人にも言われますし…。
お米にまつわるあれこれ
四万十で仁井田米を食べた時に感じたのが、
「あ、これは子どもの時に食べた炊きたてのご飯の匂いだ!」
でした。
わたしの子ども時代は昭和なので、まだガス炊飯器でした。電気ジャーよりも絶対美味しく炊けるので今でも飲食店ではガスを使うところも多いですが、 保温機能やタイマーがないことから、我が家もいつの間にか電気に変わっていましたが、仁井田米は、子どもの頃食べていた、ガス炊飯器で炊いたような風味と香りで、とても懐かしさを感じました。
現在我が家では土鍋で炊いていますが、これがまた美味し過ぎて、今人生で2番目にたくさんお米を食べているんじゃないいかと思います。(1番は中学の部活時代)
よって移住してから5キロも太ってしまいました!
おいしいお米のためならば!と、モチベーションを上げて、除草作業に励んでいます!
なんか変な田んぼ
ふと周りの田んぼを見渡すと、うちは何気に田植え1番乗りでした。
そして今はほかの田んぼにも稲が立っており、比べてみると、やはりうちのは変です!
スタンダードな美しい田園風景
うちの。
これ田んぼか?と、周りの人から異端児扱いではないかな?でも、ちゃんと稲は育ってます!
この変な田んぼから秋には美味しいお米がとれることを願いながら、除草作業に励みます。そして、米の不耕起栽培に成功した暁には次に目指すは野菜の不耕起作!・・・かな?