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いなかインターンシップ

星に憧れて

ホテル星羅四万十~濱田沙希さん

ホテル星羅四万十
濵田沙希さん

最後の清流と言われ、高知の西に196kmという長さで流れる四万十川。その中流にある四万十市西土佐は、環境省が指定した星がきれいに見える「星空の街」でもあります。このことは、地元の人もあまり知らなかったりしますが、逆に言えば地元の人には「星がよく見えるのが当たり前」という地域なんです。
その西土佐で「四万十天文台」の管理運営を四万十市から任されているのが、研修生を募集しているホテル星羅四万十(せいらしまんと)です。

ホテル星羅四万十

四万十星空
天気がよければ一年中こんな星空です。

天候やホテルのスケジュールにもよりますが、四万十天文台では一年を通して「天体観望会」という星を観るミニツアーを行なっています。その観望会のガイドをしてくれるのが「星憧(せいしょう)アテンダント」という肩書きを持つ濵田沙希さんです。

星憧(せいどう)アテンダント濱田沙希さん
星のようにキリリとした眼鏡と笑顔がチャームポイント☆

以前の職場である兵庫県の天文台から、さらに山奥の四万十天文台を備えたホテル星羅四万十(リンク)に転職をされました。
現在、毎日行なわれている濵田さんがガイドしている天体観望会はリピーターがでるほど大好評!ハイシーズンには予約でいっぱいになる程にぎわっています。
今回そんな濵田さんのアシスタントとして、ホテル業務から星憧アテンダント業務まで、お仕事を体験してもらう研修生を募集します。

天体観望会

天体観望会

星憧アテンダントとはどういうお仕事?ということで、早速、濵田さんがガイドする噂の四万十天体観望会を体験してきました。
この日はふたご座流星群が見える日でした!が残念ながら雲が多い日になってしまったのです。。。

遠景星羅

それでもお客さんのご要望があればできるということで、20時前に観望会参加者がロビーに集合して、懐中電灯や星図をもらって出発です。ちなみに星図も濵田さんが、毎月作成するそうです。

観望会道具 観望会集合 流星群観望会
これが噂の四万十天文台です。望遠鏡は「四万十スター」という名前が付いているそうです。

開始してから、薄曇りの中、星もなんとか見え、幸運な人はいくつかの流れ星も確認できました。
「曇る前に早速見ましょう」ということで濵田さんの雄弁なトークと共に、天体観測のはじまりはじまり~

四万十スター

この日は雲もあって、何処から星が現れるか分からない状況にも関わらず、濵田さんは一つひとつの星や星座の詳しい内容を説明してくれます。さらに、参加者からどんな質問が出ても、動じることなく答えてくれる様子は、まるで歩く星空辞典!

参加者 「ウルトラマンの星ってあるんですか?」

濵田さん 「はい。ウルトラマンの星は実際にあります。ウルトラマンの星M78はオリオン座に実際にあるんですよ。」

参加者 「えー、そうなうなのー!!」

どんな質問でも、お客さんの目線に立って、優しく丁寧に教えてくれるので、分かりやすい!

参加者 「○○座流星群っていうのは、その星座から流れてきているんですか?」

濵田さん 「実はその方向から流れ星が流れてきているだけで、距離は離れているんですよ。ふたご座の方向から流れてきているので、ふたご座流星群って呼ぶだけなんですよね。」

そんな参加者とのやりとりから、趣味の域を越えたプロの仕事ぶりを垣間みました。

そうこうしているうちに雲が出てきたので、室内に移動して、パソコンを使いながら、さらに詳しい天体の説明をしてくれました。
ふたご座のこと、流星群の見方、惑星の位置、聞いたことあるような恒星の面白い物語など、参加者と対話しながら、みんなが興味を持ちそうなポイントをおさえて、説明してくれました。

星空説明

今は、パソコンのソフトを使うと、プラネタリウムのように見えていない星や、別の季節の星空を自宅でも見ることができ楽しめますが、プロは天文知識とソフトをあざやかに使いこなして短時間に濃い天体講義をしてくれます。一体、濵田さんの頭の中にどれだけの星空のデーターベースが構築されているのでしょう。
雲があるにも関わらず、これだけ星空を楽しませてくれるのは、まさに星憧アテンダントがいるおかげです。流れ星が見えなかった参加者も、十分満足してもらえたんではないでしょうか。

観望会終了

四万十の天文台ってどいうところ?

四万十天文台の天体望遠鏡は、日本全国にある公開展望台にあるような一般的なもので、規模が大きなものではありません。施設に同時に入れる人数は10人程度。公開天文台は、全国に約200箇所以上あり、意外にも都会の方が多かったりするようです。

「高知県は天文台の数はそんなにないんですが、星空観測の環境には本当にいい所なんですよ。お客様もいつもその星空に感激されます。」
と満足そうに話してくれる濵田さん。

「『今日疲れたー』って時にもふと見上げると天の川が見えます。こっちに来てから何処にいても星がすごくきれいなので、家に帰ってからも星をぼーっと見ますね。都会では考えられないこの環境に癒されます。」

そんな濵田さんが、星以外で驚くのはこの地域の動物の多様性と数。四万十の特徴の一つは、豊かな環境が作った生態系でもあります。夜道を車で走っているだけで、狸、鹿、猪、ウサギ、猿、ハクビシン、アナグマなど野生生物が間近で見られます。その野生動物も都会からきたお客さんには好評で、時々観望会にも現れてくれて会を盛り上げてくれているようです。

濱田さん

星憧アテンダントになるまで

濵田さんが星に興味を持ったきっかけは、小学校4年生の頃にお父様が持っていた小さな望遠鏡だそうです。そこから星をみることにドハマりし、図書館で天文の本を全部借りてむさぼり見るような子供だったようです。大学では天文学の勉強をしながら、大学にある天文台で学生スタッフをしていて、こういう仕事もいいなと思いはじめて天文台で働くようになったそうです。
そして、前の職場(兵庫の天文台)にいたときに知人から、高知の四万十天文台が2013年にリニューアルし、求人しているという情報をもらったことがこちらにくるきっかけになりました。

四万十天文台を管理運営している星羅四万十というホテルでの採用ということで、天文台の仕事だけでなく、ホテルの業務もやらなければいけません。当然、これまでホテルでの仕事をやったことがなく、最初は大変なことも多かったそうです。勤務時間は14時~22時の夜の仕事。「天文台とホテルの仕事を両立できるようになったのはつい最近」という濵田さん。

「『趣味の延長上みたいですね。』と言われることもあって、最初はただ『そうだな』と思っていましたが、やってみると完全に天文台の管理を任されていて大変なこともあります。それでも一生懸命やっていると、お客様が喜んでくれ、近くの方だとファンになって何回も来てくださる方もいてうれしいです。
慣れない人は生活リズムを取るが少し大変かもしれませんね。でも、田舎暮らしは車があると逆に何処にでも行けるので思ったより楽ですよ。私は苦ではないですね。」
と素直な気持ちを話してくれました。

「大家さんもすごくいい人で『これ作ったけん食べや?』と持ってきてくれて、『いただきまーす!』って遠慮なくもらったりすることもたびたびです。(笑)地域の人も温かくてこの地域に来て本当によかったです。」

地域の人との交流も濵田さんの楽しみの一つ。夜の勤務で地域の行事にでられないことも多いということですが、年に一回の掃除のときは必ずでるようにしているそうです。

仕事の様子

星羅四万十での研修

専門性の高い星空ガイドとホテルのお仕事。星羅四万十ではどいう業務内容になるのでしょう?濵田さんに伺いました。

-1日の業務流れはどういう感じですか?

だいたい毎日の流れは決まっていて、業務は14時から始まります。観望会は20時からで、19時くらいから準備をするので、それまではホテルのフロント業務をやることになります。客室のチェック、お風呂のチェック、スタッフ同士のミーティング、時間に合わせて動いていきます。星憧アテンダントとしての仕事は、フロント業務の合間合間で、星図をつくったり、ツイッターで情報発信したりしています。

-どういう人に来てもらいたいですか?

やはり前提として、星が好きな人ですね。見ることが好きな人はたくさんいますが、知識がある人はあまりいないんですよ。かといって天文の知識をひけらかしてもお客様には響かないんです。ホテルは基本的には接客業。星に関しても資格や学歴は必要ないですが、ある程度知っている天文の知識を、お客様に合わせてコミュニケーションできるような人が向いているかもしれませんね。

-研修生にどういう所を学んでほしいと思いますか?

天文は専門用語も多いので自分でも分かっている必要があるんですが、それをお客さまにどう伝えれば分かってもらえるかとか、お客さまの旅のプランに役立ててもらうか、ということも必要になってきます。それらは私もこの仕事をして学んだことです。色んな所に目を向けたり、お客様とのやり取りの中で学ぶことがたくさんあるので、そういうことを感じてもらいたいですね。

 

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