ポップコーンの6次産業化
- 執筆者 多田朋孔
- 所 属特定非営利活動法人地域おこし
2016/06/21
何年か前に私の住んでいる池谷集落の隣で、平成元年に廃村になった入山集落出身の山本又司さんからポップコーンの種を頂きました。ポップコーンの種は、フライパンに入れて温めると弾けてよくお店で売っている白いポップコーンになります。
そしてその種を植えたところ、しっかりと収穫する事が出来ました。その種を年々自家採取しながら、ポップコーンを作ってきました。
2012年には保育園の園児たちに収穫体験をしてもらった事もあります。
耕作放棄地を開墾した畑があったのですが、2015年はそこに何を植えるか決めかねていました。その時、ポップコーンの種が大量にあった事を思い出し、ポップコーンを植える事にしました。およそ1800本ぐらいのポップコーンを植えました。
ポップコーンは植えてしまえば、結構楽です。最初、ポップコーン自体が小さい時には草取りも必要なのですが、これはマルチをしておけば、あとは畝間を管理機でこまめに耕せば問題ないはずなのですが、去年は手が回らず、草もかなり大きくなりました。ただ、それ以上にポップコーンの背が高いため、ポップコーンが草に負けて実らないという事はありません。しかも、ポップコーンは獣害にあわないので柵で畑の周りを囲む必要がありません。トウモロコシだとタヌキ等がやってきて何本も食い荒らされてしまうのですが、ポップコーンは硬くて生だと味もないので美味しくないのでしょう。これもポップコーンが栽培しやすい一つの利点だと思います。このポップコーンは農薬も化学肥料も使わないで栽培しました。
ところで、よくポップコーンとトウモロコシが別物である、という事を知らない人からトウモロコシを乾燥させたらポップコーンになると思っている場合があります。ですが、トウモロコシを乾燥させてもポップコーンにはなりません。写真で見てみましょう。
こちらがポップコーンです。
こちらがトウモロコシを乾燥させたものです。
トウモロコシは乾燥させるとシワシワになります。ただ、このシワシワのものを土に埋めると芽が出ます。こうして比較してみると、一目瞭然で違いが見えてきます。
2015年に栽培した大量のポップコーンは十日町市地域おこし実行委員会が組織で栽培しました。そして、このポップコーンを収穫したら、芯から種を取ってゴミを取り除きます。ゴミを取り除くにあたっては唐箕を使います。
こうして種だけの状態にして保管しておきます。
ポップコーンは十分に乾燥させないと熱をかけても弾けません。なので、種だけの状態にする前に干して乾燥させる必要があります。種だけの状態にした後でも乾燥させることはできるのですが、作業効率を考えると芯があるうちに乾燥させる方が良いと思います。
今回収穫したポップコーンはお祭りに出店して販売しています。このやり方だと加工所を作らずに生産・加工・販売を全て自前で行う事ができます。
写真は2月19日~21日に行われた十日町雪まつりのお祭り広場で出店した時の様子です。
3日目の21日に、ニンニンジャーショーがあったので、子供たちが沢山来る見込みで、ポップコーンも3日目が一番売れるのではないか?と思っていたのですが、何と3日目は雪まつりには珍しい雨が降ってきました。普通この季節には雪は降っても雨が降る事はないのですが・・・それだけ今年が小雪だという事の表れでしょう。
そういえば、今回の雪まつりではこのお祭り広場の地面が雪の状態になるように保つためによそから雪を運んできたそうです。開催前にはお祭り広場は十日町高校のグランドを使っているため、グランドの土が見える状態になったらグランドがドロドロになるので中止になるというような話もありました。
話が横道にそれましたが、3日目は雨が降ったため、お客さんの入りが非常に悪く、遊びに来たお客さんもゆっくり店を見て回ろうという人は少なく、そそくさとかえって行く人が多かったように感じます。という事で3日目の売上は惨憺たる結果でした。
3月12日~13日にかけてはまつだい冬の陣に出展しました。
この時はやぶこざきの会とALE beer&pizzaと一緒に出展しました。
まつだい冬の陣は鎧武者が行列で歩いて来たりするようなイベントですので、私もカブト型の帽子をかぶって参加しました。来年は全身鎧を着てみたいと思いました。
今後も、頻繁にいろんなお祭りに積極的に出店していこうと思っています。そして、池谷ポップコーンの認知度を十日町市内で高めていって楽しみながら売上を伸ばしていきたいと思います。ゆくゆくはJAS有機の認証を取り、池谷ポップコーンの全国展開をしていきたいと思います!