結婚式は地域文化を知る絶好のチャンス!
- 執筆者 福嶋美佳
- 所 属特定非営利活動法人地域おこし
2019/07/24
こんにちは。NPO地域おこしの福嶋です。
十日町市に移住し地元の男性と結婚して、早いものでもう5年が経ちました!私の親族は関西に多いので東京で近しい親族だけで式を行い、地元十日町でもお披露目で披露宴をさせていただきました。東京と十日町で2回分だったので、準備が大変でしたが、十日町の伝統的な結婚式文化を知ることができ楽しかったです!
当時を思い出しながら、ご紹介したいと思います☆
式場に行く前から、結婚式は始まっている!
花嫁は、実家で花嫁支度をします。そして花婿側の親族の女の方が迎えにやってくるそうです。その役の人を、「迎え女」と呼びます。それから花婿の実家に行き、お仏壇におまいりします。私の実家は県外にあるので、夫の実家で支度をしました。支度が終わるころには、花婿の親族の方が挨拶をしに来てくださいます。お客様には、「さくら茶」をふるまいます。
花婿花嫁が家から出るところを、近所の方たちがお見送りにきてくださいます。特に招待するわけではないのに、「何時ころにでるんだってよ」と口伝えで広まるのです。いなかのネットワーク力の強さです笑。
お見送りに来てくださった方には、お礼にお菓子をお渡しします。お菓子は簡単なものでよくて、私たちはコアラのマーチをお渡ししました。
夫は紋付き袴、私は白無垢・わたぼうしの恰好だったので、「昔ながらの結婚」という感じがして、お見送りに来ていただいた方に非常に喜んでいただけたようです。
こんな人もあんな人も招待しちゃうんです
私たちは別日程で式をすでにあげているので、披露宴からスタートしました。
招待客は120人! 夫の仕事関係の方や親戚がほとんどでした。夫の家はいわゆる「本家」なので、「分家」の方や「まき」と呼ばれる親族の方が大勢来てくださいました。
「まき」の方の招き方にも決まりがあり、女の方だけ呼びます。その招待の仕方を「茶ぶるまい」と呼ぶそうです。昔は、式場ではなく自宅で結婚式をおこなっていたので、ご馳走づくりは「まき」の女性たちの仕事だったそうです。その苦労をしてくれた方たちを、後日「茶ぶるまい」といってねぎらっていたようです。ですが、今は式場で行うのが主流になったので「茶ぶるまい」という名前だけ残り、別の日ではなく披露宴に招待するようになったそうです。
他に驚いたのは、なぜか「新郎の母の友人」も招くことです。理由を知っている人がまわりにいなかったので理由は不明ですが、十日町では珍しくないそうです…。
二次会には普段着もあり!?
同会場の別の部屋で、二次会も行いました。二次会に地域差なんてないだろう!と思いますよね。ところが、そうでもないんです!
東京で今まで出席してきた二次会では、男性はスーツ、女性はパーティードレスが当たり前でした。しかし、十日町の二次会では「普段着」でもOKなのです!! なので、ドレスやスーツの人もいれば、Tシャツ・ジーンズの人もいるというなかなか不思議な雰囲気でした。でも十日町では普通の光景なのです…笑。
とはいえ、経験してきた中で言うと、普段着の人は少数派でした。普段着で出席OKとなれば楽でいいですが、今まで染み付いた感覚があるので、自分がそうする勇気はないですね~苦笑。
と振り返ると、結婚式ひとつにも色んな文化がありました!地元の人間と結婚すると、地元ならではの冠婚葬祭をもれなく味わえます。最初は違いに戸惑うことも多かったですが、より地域を知るきっかけになるのでとても貴重な機会だと思います。地域ごとに比べてみるのも、きっと面白いと思います!