自分らしさを取り戻す〜菅原玄(げんちゃん)の場合〜
- 執筆者 古川智恵美
- 所 属一般社団法人いなかパイプ
2021/02/17
昨年からいなかパイプスタッフが増えています。2020年はあらゆる人がコロナ禍の影響を受けた中、インターンシップを経てどんな思いでいなかパイプにやってきたのでしょうか?
2020年4月にいなかパイプに入社した、菅原玄(げんちゃん)に話を聞いてみました。
—インターンシップに参加したのはいつ?参加したきっかけは?
2019年10月~11月です。仕事を辞めたタイミングで田舎へ移住したいという思いがあって。以前旅行で高知を訪れた時の印象が良かったので高知に行ってみたくて、インターネットで検索していなかパイプを見つけ、インターンに応募しました。
※ いなかパイプスタッフは全員、29泊30日の「いなかインターンシップ」に参加しています。インターンシップは地域といなかパイプのことを知ってもらうお試し期間です。
—四万十に来る前はどんな仕事をしていたの?
東京で小学校の臨時教員をしていました。社会人になって教員を志して猛勉強して免許を取りました。
情熱を持って教師になったのに、段々、仕事化してきた自分が嫌になったのと、同僚との関係性もうまくいかず、しばらく先生やもういいやと思って。
—1ヶ月のインターン中はどんなことを?
色々やってみたいという希望だったので、道の駅よって西土佐、桐島畑(有機農業)、栗工場で栗ペースト加工、パイプカフェを1週間ずつ経験しました。
あと、いなかドア(3泊4日のいなかお試しプログラム。現在は13泊14日で開催中)にタイミングよく最初と最後に2回参加しました。
インターン中は楽しかったし充実してたけど、最後の方は早く東京へ戻りたいと思ってました。東京へ戻って家でゲームやってマック食べたいと(笑)
研修生とカヌー体験(写真右)
—四万十にはマックはないからね(笑)。11月に東京へ戻ったあとはどうしてたの?
移住することは決めていたので、移住相談会に参加したり、他の地域を見に行ったりしました。
いろんなとこに行ったけど、思ったよりうまくいかなくて、そんな時に
「四万十の暮らし良かったな」
と思い出したんですよね。その時は地域おこし協力隊を考えていていくつか応募したんですが、合わなかったりして、レオさんに電話で
「もし協力隊ダメだったら働かせてもらえますか?」
と言ったら
「しょうがないなあーいいよ」
と言ってもらえて、その言葉に甘えて結局、いなかパイプで働かせてもらうことになりました。
—いなかパイプが保険ですね(笑)。東京から四万十へ引っ越してきたのが4月10日。緊急事態宣言が出される直前だったね。
引っ越し業者がちゃんと対応してくれるのか、高速バスが走るのが不安でした。
四万十に来てからも2週間は古城小学校(いなかパイプの宿舎)で基本的には地域の人と接しないように過ごしていました。
—働き始めてから半年ちょっと。どんな働き方をしてるの?
こっちに来てからやったのは、お茶つみ、お茶刈り、いなかパイプの畑と田んぼ仕事、インターンの対応、ラフティングガイド。
インターンがいる時は対応をメインに、地域にある季節の仕事をやるかんじ。自分は飽き性だからいろいろやれるのは楽しいですね。
インターン受け入れのためキッチン製作中
—いなかパイプは変わった会社だと思うけど、自分の中で働き始めてから変化したことはある?
いなかパイプは、インターンのときからけっこうお互いの内面に踏み込んで話をすることが多い。
自分がインターンの受け入れ側になって、いろんな悩みを聞いていると、今まで自分がちゃんと人と向き合ってこなかったことに気づかされました。多分これまで根本的に他人を信頼していなかった。
それがこっちにきて、やること全部初めてのことばかり。人に教えてもらって人と関わらないとできないことばかりなので、自然と謙虚さや感謝の気持ちが湧いてきました。
成長しているというよりは、良い面も悪い面も含めて自分らしさを取り戻している気がします。
げんちゃんはやっぱり先生をやりたい気持ちが湧いてきて、いなかパイプで働きながら高知県の教員採用試験を受け、見事合格し、4月からは小学校の先生として働く予定とのこと。
今はやりたいことがわからない人も、地域の人の役に立つ仕事をいろいろしているうちに自分がやりたいこと、やりたくないこと、できること、できないことが見えてくることがあると思います。
いなかパイプに興味がある方は毎月8がつく日にオンライン説明会を開催しています。気軽にご参加ください!