個人と組織と
- 執筆者 小林美代子
- 所 属NPO法人男木島の町並み保存推進協議会 みんなの輪
2022/01/24
私は、瀬戸内の島で町並み保存の活動をしているのですが、町並みという狭いくくりではなく町を含めた島の生活文化の伝承や環境保護活動もしています。だから界面活性剤入りの洗剤などは、私は使いません。
島では、生活雑排水は海に直接流れ込むようになっています。界面活性剤は、排水の中の成分と結びついてコロイドになり堆積しています。
島の周囲の海岸の砂を掘ると、グレイの堆積物がありヘドロのにおいがします。これがつらくてならないのです。
島の御影石づくりの灯台と砂浜(写真:@Todd Fong )
さて、かがわ安心飲食店認証というのがあって、コロナ対応ができた飲食店には、コロナ対応グッズを補助することによって飲食店でのコロナ対応を促進するという施策があります。
コロナ対応グッズですが、洗浄剤に関しては界面活性剤含有のもののみが経費を補助頂ける品目となっています。
除菌、洗浄のためであれば、重曹やクエン酸の方が環境への負荷が少ない可能性があるのに、これらは補助の対象ではないのです。
食器などを洗って界面活性剤と結びついてできた物質が、自然界で分解されるかの検証をしてほしいです。
黒川温泉に行ったとき、
「ここではこのせっけんしか使うことができません」
と言われて、うらやましいなあ、と思ったことがありました。
環境への負荷が少ないものをみんなで使うとか、下水処理場を作るとか、これは、地域で力を合わせてしなければならないので、瀬戸内海を囲む諸地域がつながっていく必要があるのではないかと思います。
フェリーが着く港(写真:@Todd Fong )
色々な団体、組織がありそれぞれの活動をしていますが、一般家庭が大多数で、環境への取り組みは個々の意識にかかっています。
瀬戸内海で考えると組織同士がどうつながっていくかが大切になると思うのです。大きな力になって考えていく必要があるように思います。
瀬戸内の海を魚の沢山いる豊かな海に戻したい
磯の香りのする浜に戻したい
コロナで移動しなくても会議することが当たり前になってきました。みんなで話し合っていきませんか? どうぞよろしくお願いいたします。
豊玉姫神社の狛犬と駒猫?(写真:@Todd Fong )
(写真:@Todd Fong )