就活に行き詰まり、いなかインターンシップに参加するまで ~とのちゃん体験記①~

2022/09/20

 初めまして。東京生まれ東京育ち、いなか未経験、現在大学4年生のとのです。

 いなかインターンシップには、大学4年の5~6月に、休学をして参加しました。インターンで多くの学びや気づきを得たあまり、伝えたいこと・残したいことが膨大にあり、その結果かなりボリューミーな体験記となりました。

 もし、就活に行き詰まって苦しさを感じていたり、将来に悩んでいたりする大学生がいれば、

「こういう道もあるんだな」

「こういう人もいるんだな」

と、思いながら読んでもらえたらなと思います。

 

とのちゃん体験記

 

なぜ参加したか

 私がいなかインターンシップに参加した理由を一言で表すと、

「就活に行き詰まり、将来やりたいことを改めて考え直したかったから」

です。

 

参加に至るまでの経緯 ―就活に行き詰まる―

 私がインターンシップに参加したのは大学4年生の5月。それまでは23卒生として、就活をしていました。

 就活では、はじめは漠然と「将来こんなことをやれたらいいな」というものがありました。しかし私には、それをやりたいと思うようになったきっかけ、いわゆる”原体験”がありませんでした。

 なんとなくやりたいという気持ちはあるけれど、心の底からやりたいかと言われると自信がない、そんな状態だったのです。ところが就活では、

「将来どんなことをやりたいのか」

「なぜそれをやりたいのか」

「それに対してどれくらい熱量を持っているのか」

これらのことについて、必ずと言って良いほど、繰り返し聞かれます。

 何度も面接を受け、その度に

「自分のやりたいことってなんだろう」

と考えて、原体験と思しき経験を記憶の中から引っ張り出して面接官に話す。そんなことを繰り返すうちに、いよいよ自分のやりたいことが何なのかがわからなくなっていきました。

 やりたいことがわからない。それでも、正社員として就職するために、会社を探し、面接を受け、企業の人に自分をアピールしなければいけない。そんな状況に、次第に精神的に追い詰められていきました。

 

 大学3年生の3月頃は、

「どこでもいいから内定をもらって、一日でも早く就活を終わらせたい」

と、毎日のようにそんなことを考えていた記憶があります。今思えば、

「早く就活を終わらせたい」

という気持ちでは、良い企業選びなどできるはずがありません。

 ただ当時は、辛さを乗り越えた先の喜びに目を向ける余裕など全くありませんでした。一日一日の苦しさを乗り切ることで精一杯。それくらい、就活に囚われ、追い詰められていました。

 

とのちゃん体験記

 

いなかインターンシップとの出会い

 話は少し変わりますが、コロナが流行ってから、私は運動不足解消のために、近所の公園へ散歩に行くようになりました。

 それまでは、サークル・バイト・授業のサイクルを怒涛の勢いでこなす、The大学生とも言えるような、日々を過ごしていた私。

 

 自然の中をゆったりと歩いていると、ふと、木の揺れる音や、鳥の鳴き声を聞いたり、季節ごとに少しずつ変化していく景色を眺めたりするだけで、とても幸せな気持ちになれることに気が付きました。 

 それからというものの、就活に疲れたときや、リフレッシュしたいと思ったときには、自然を求めて公園へ散歩へ出かけるようになり、自然の中で暮らすことや、田舎で生活することへの興味も高まっていきました。

 

 自然への憧れを抱いていたある日、なんとなく

「田舎で暮らしながらインターンができるプログラムとかあったりしないのかな」

と思い、『いなかインターン』で検索をかけてみました。そこで最初にヒットしたのがいなかインターンシップでした。

「自然の中で暮らせて、仕事体験もできる・・・なんて魅力的なプログラムなんだろう。」

 そう感じたものの、今は就活でそれどころじゃないしなと、発見した当初は参加を諦めていました。

 

とのちゃん体験記

 

人生を変えた、母からの突然の提案

 そうして「いなかインターンシップ」の存在を知りつつも、就活を理由に参加を諦めた私。

 ある日、就活の息抜きも兼ねて、母と二人で食事へ出かけます。その際、母から、突然こんなことを言われたのです。

「今もし10万円あったら、何に使う?」

10万円あったら・・・と私がうだうだ考えていると、母は続けてこう言いました。

「10万、あげるよ。学生のうちにしかできないことをした方が良いよ。旅行するでも、投資するでも、なんでもいい。10万渡してみるから、それでやりたいことやってみなよ」

 

 唐突の申し出でした。今思えば、就活で日に日に活力を失っていく娘の異変を心配しての提案だったのかもしれません。

「10万、あげるよ。」

 そう言われて、私の頭の中にパッと思いついたのは「いなかインターンシップ」でした。

 やりたいことも、この先自分がどうすればいいのかも、何もかもわからなくなってしまった今、「いなか」というこれまでとは全く違う環境(私は都会生まれ都会育ち、田舎での暮らしは経験したことがありませんでした)で過ごせば、何かしら、自分のやりたいことのヒントが見つかるかもしれない。そう感じました。

 

 その出来事があってから1週間もしないうちに、母に

「10万はいなかインターンシップに使いたい」

とお願いをし、インターンシップに行くために、大学4年生の4月という突飛なタイミングで休学の申請をしました。

 こうして、私はいなかインターンシップに参加することになったのです。

 

とのちゃん体験記

 

 今振り返ると、母のあの一言がなければ、ひたすら「早く終わらせたい」と思いながら就活を続け、休学することも、いなかインターンシップに行くこともなかったことでしょう。

 就職先も決まっていない中、「やりたいことやってみなよ」と提案してくれた母には、心から感謝しています。

 

とのちゃん体験記

 

 次回は、実際にインターンシップでどんなことを行い、どんなことを感じたのか、書いていきたいと思います。

 

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