初めての四国遍路の思い出

 女性専用の民泊&へんろ宿 「シェアハウス土佐指南家」おかみのレイです。

 四国88か所の歩き遍路を始めて間もなく、コロナ感染の予防時期となり、4年かけて無事結願できました!!

 中断などでくじけそうにもなりましたが、コツコツ取り組んできて本当によかったと思います。そこで4年間の歩みをふり返ってみます。

 

田園
田園

 

ドキドキの四国遍路の準備

 四国遍路を始める前は、白装束、杖などの準備物をきちんと揃えて大変ではないか?と心配していましたが、意外に厳格な取り決めはないことを知りました。遍路を始めてから自分の思いで揃えていってもOKだと知り、驚きました。

 

お遍路マグネット
お遍路マグネット

 

 お寺の売店やネットでも購入できます。私の場合は、近くにある第30番札所「善楽寺」で、白衣のピンク色の背文字に一目惚れしてしまい、まず購入。その後、輪袈裟(わげさ)、納経帳、経本、数珠、納札、線香、ろうそく、山谷袋(さんやふくろ)などをネットでセット購入しました。

 さらに、四国遍路用の地図、金剛杖のかわりに登山用スティック杖2本と膝用サポーターを追加購入しました。山道も歩くため、リュックサックも重宝しました。

 個人的には経本と納経帳は絶対必要だと思いますが、状況に応じて追加購入していっても大丈夫だと思います。服装も自由で、白衣などを着ていなくてもOKです。

 

癒やし風景 
癒やし風景

 

遍路道は、無理せずに事前計画が大事

 歩き遍路は山道などで予想以上に、時間がかかってしまうことがあります。

 目的地までの距離、電車やバスなど利用する場合は時刻表なども可能なかぎり細かにリサーチして計画をたてておくことがおすすめです。

 私の場合、同行の主人が常に計画をたててくれて、感謝しかありません。歩き遍路を続けていく中で、1時間で4kmが私達の歩くペースだとわかってきました。しかし登り坂など山道では余分に時間がかかることが多いため、数十分ほど余分にみておく必要がありました。

 

 途中の休憩時間や食事時間なども大事です。休憩時の水分、おやつなど栄養補給も必要です。

 山道のアップダウンで膝や足に痛みを生じやすい私は、よく泣きそうになり無事にたどり着けるか不安になったものです。

 そんな私でも、当初10km歩けなかったのに、4年後には25km以上歩けるようになりました。4年間続けてきたことが、たくましくしてくれました。

 

電車移動での出会い 
電車移動での出会い

 

季節ごとの風景とともに四国遍路を楽しむ

 歩き遍路だからこそ、見られる風景があります。ほっとして心癒やされる一時となります。

 高知県、愛媛県、香川県、徳島県とそれぞれの特徴があり、山や海など自然豊かな四国の風景を楽しむことができます。

 弘法大師=空海の1200年以上前の修行の頃から継承されている巡礼の歴史を感じることができます。日頃の悩みが一瞬でも忘れられて、次の一歩を踏み出す勇気をもらっているように感じます。

 豊かな自然を身近に感じることができる四国遍路88か所の巡礼で、心身共に元気になっていく変化を体感することができました。

 美しい風景を眺めながら、食べるおにぎりなども、いつも以上に美味しく感じられます。

 

気分爽快 
気分爽快

 

歩き遍路の体験がお客様との話題へと広がって・・・

 歩き遍路で苦労したこと、学んだ歴史などから得た知識などが、大切な財産となっています。

 最近では、アメリカやヨーロッパからのお遍路さんのご利用が増えています。

 その時の話題に、歩き四国遍路での体験が役立っています。

 

ステキな休憩所 
ステキな休憩所

 

 遍路転がしと呼ばれる、山道のアップダウンの激しい遍路道での苦労話は、すぐに伝わって頑張って無事に到達できたことをお客様と喜び合うことができました。

「四国遍路のどこがいいのか?」

と聞いてみると、必ずと言っていいくらい四国の緑、自然が美しいと即答されます。

 ヨーロッパなどで、四国遍路のことがテレビなどでも紹介されているようです。そのことに、こちらが反対にびっくりしたくらいです。

 四国にはお遍路さんをもてなすという、独特の接待文化があります。安全に目的地まで行かれることを願い、果物や飲料などを自分の気持ちと一緒に手渡すという言動です。

 

絶景 
絶景

 

 見知らぬ私にも、会釈や励ましの声かけをはじめ、気持ちのこもった物を手渡されたことがあります。びっくりした思い出が蘇ってきますが、ずいぶんと励みになったことが懐かしく思い出されます。 

 そのおかげもあって、こうして無事に結願できたように思います。

 四国遍路の体験を活かした、情報の共有などお客様との話題が広がっていることを実感していて、大変嬉しく思っています。少しでも疲れを癒やして、リリラックスできる宿となるように、これからも頑張っていこうと考えています。

 

青空下の巡礼 
青空下の巡礼

 

 土佐指南家HPでも、四国遍路などお客様との楽しいエピソードなどについて掲載しています。

 こちらも、ぜひ見ていただきたいです。

 

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    • 和田玲子