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いなかインターンシップ

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魚とともに

有限会社マリンファーム研究所
佐々倉鐵夫さん

豪快という言葉はこの人のためにある!

海辺で働き、海辺で魚と暮らす、魚好きにはたまらないちょっと変わった体験プロジェクト。 そんなプロジェクトの舞台になる高知県大月町橘浦にあるマリンファーム研究所の面白さを探りにインタビューに伺いました。 ジャングルなような道を抜けたその先はエメラルドグリーンの海と熱帯魚が泳ぎまわる楽園。小説の舞台なような場所にマリンファーム研究所があります。 マリンファーム研究所は魚の受精から産卵、孵化、仔魚の育成、稚魚を養殖業者に販売しています。魚介類育成の始まりを創造している会社です。魚の生態系を探りそれを再現する。まだまだ未知の部分が多い魚介類の繁殖を試行錯誤しながら探究し、魚と暮らし生きる、そんな会社の社長・佐々倉さんにお話を伺いました。
マリンファーム研究所の全景、海が直ぐ側にある

スポーツ、公務員、政治、の世界から魚業界に転身!

元々魚に一切関係ない家系に生まれ、学生の頃はラグビー。警察庁では柔道、皇宮護衛官になり、途中から政治の世界に進んでいくのですが、なぜか気がつけば魚とともに39年。 -なぜ、そんなエリート街道を突き進む中で魚と出会うことになったのですか 社長-もともと、魚に関心があったわけではないけど妻と結婚していろいろあって、ちょっとの間ほとぼりが冷めるまで、この安満地に魚の餌やりの手伝いのつもりで来た。妻は漁師の娘。妻の親父は、その地域の漁師のトップで、ブリの養殖を経営し、旋網船を出し、信用のある大工の棟梁のような存在であった。 奥さん-亭主は時々帰るだけで、どこで何をしているかわからない(笑)。本当はね、離婚するつもりで両親を連れて話をつけに亭主の実家に行ったんだけど、その席上でなぜかいつのまにか高知に来るか?という話になって。その場で高知に来ることに。 一同-がっははは(笑) 社長-その時、店を4つ経営していて、実は妻以外にも女達がいて、よろしく暮らそうかなと思っていたんだけど(笑)。親父(義父)が、俺を使うのがうまかったんだろうな。体は鍛えられているし、負けん気と欲望が強く、漁師に向いていると思ったんだろうね。妻の家系も男が一人だったし、漁師の町では男が凄い重宝された。 奥さん-子供がかわいかったからじゃないの 社長-別居していているとき、安満地に子供の運動会に来たらね、子供がたえず遠くから俺の方を見て意識して友達とふざけているんだよね。そしたら一緒に来ていた子分が「平和がいいよ、これが幸せだよ」と言われたらね・・・ *当時佐々倉さんは政治活動をしており子分がたくさんいたとか 奥さん-よっぽど私が魅力的だったんじゃないの! -わっははは! -それでいきなり今までと違う職業ですぐに対応できたのですか 社長-最初は全然分からなかったよ。小さい時からガキ大将で、自尊心が強く、誰にも負けなかった俺がこっちではロープも結べなかったし、停まっている船の上でも酔うし。 それに自分より若い兄ちゃんよりも誰よりも仕事が出来なかったのは本当に悔しかった。 奥さん-もう死ぬって言って海に飛び込んだり、宿毛で夜飲んできてトラックで山に突っ込んだりして、ほんとうに大変だった。でも弟とか周りの人間が助けていた。 岩佐さん-本当にぜんぜん違う業界から飛び込んできたのは大変だったと思う。社長の凄いところは、いとも簡単にチャレンジしてしまうところ(笑) *岩佐さんは養殖の技術者、マリンファームの中でも重要な存在、みんな先生と呼んで慕っている

息子よりも信頼している仲間たち。養殖業界のイチローを育てる!

- -そんな出来事があって今があるんですね。スタッフのかたも魚が好きでしょうがないという方が多いようですが。 社長-ここでの仕事は住み込みで働くのが基本だから人間と暮らすと言うよりも魚と一緒に暮らす感じかな。もうここにいるスタッフはみんな家族なんだよ。息子よりも長く住んでいるし、息子よりも気になる。酒の魚は前の海で取ってこれる。ここで生活すると金とか社会的な地位とかの価値観が希薄になるね。 出水さん-本当に大月の海は凄い。ペットショップに売っているような熱帯魚がすぐそこで見れるのは感動しました。この大月は日本でも最も魚の種類が多いことでも知られています。 *出水さんは、昨年専門学校を卒業し、入社した新人スタッフです。 社長-本当に田舎には経営資源がたくさんある。だけど人的な資源・人材がほんとうに少ない。確かに厳しい世界だよ。ちょっとしたミスが大損害にもなりかねないからピリピリした雰囲気時もあるし、怒られたスタッフが参っている様子なんか、忙しい時期にはよく見るよ(笑) だけど、この厳しい環境を乗り越えれば、養殖業界のイチローを育てることは出来る。給料だって修行中は世界最低の給料だけど世界最高の指導はできる。 (笑)まだこの地域には世界最高の漁業に対する伝統技術が残っているし技術がついてくればいくらだって稼げる、働き場もある。 -すごい保証があるみたいなんですが 社長-やっぱりスッタフが食えていけるようにいつも考えているよ。だからスタッフが結婚したり家族が出来たら絶対食わしていけるようにする。一人前になればだけどね。 。

飢えが人間を成長させる

-どのくらいの期間で一人前になれるんでしょうか? 社長-2~3年程度の期間で覚えられるようなことじゃない。何十年という期間かな。けど一流になれば世界的な食品メーカーに斡旋したり、この会社を継ぐことだって出来るかもしれない。けどねインターンで来たりする子を見ていると飢えていない、何を求めているのかわからない子が多いと思う。 ほんのちょっとした事でも乗り越えられない。 -飢えがたりないというのはどういうことですか 社長-飢えと満足(達成感)は表裏一体のものと考えている。飢えないと価値の本質が見えてこない。例えば、昔はスポーツの練習で水を飲ませなかった。ぶっ倒れる寸前で飲む水のあの美味さは本当の飢えを知らないとわからないでしょ。マリンファームにいると自然は美しいけど監獄のような場所にあるし、町なんかと違って無いものも多い。だから何かに飢えてくるよ、そして考えるようになる。 それに普通の躾(しつけ)、礼儀ができてない人が多い、お箸の上げ下げが良くなかったり、ちょっとしたルールが守れなかったりして、そういうことから嫌われてくるし尊敬もされない。甘えて育ってきたことが見えてくるね。人の能力は誰でもでも変わらないと思っている。成功するための習慣が身についているか、付いていないかであるとおもう。 その為に先達とか伝統とか先輩、朋友、師と仰ぐ人が必要になる。

スタッフは絶対やめさせたくない!

-ここで研修をすれば一から躾をしてくれそうですね、自分の弱さと向きあえそうです(笑)研修に来るような人は何をしたいか悩んでいる人、自分の本気度とかがわからない、まずはやってみようかなと思っている人も多いと思うのですがここでうまくやっていくことは出来るのでしょうか。 社長-自分の生きていく道なんて、誰にも解らないし、どうなるかも判らない。ちょっとしたキッカケでそれぞれの道をたどりながら死に至る。そういう子にはちょっとした事を成功させる。そうすればちょっとしたことでも自信がついてくる。それを積み重ねるうちに仕事の失敗と面白みをそのうち会得することになる。 それにもし、うちで働きたいと思ったら大変だけど何回かはインターンに来てもらうと思う。なぜかというと僕は一緒に働く人に絶対やめてもらいたくないから。 やめた奴はず~と小さなことで挫折を繰り返していって、人の役に立つような人間になれないと思う。やっぱり、純で本当にやりたいことに飢えている人に来て欲しいし、純粋で強い人間でないと人に優しくなれないと思う。 普通のことを身に着け、普通にどんなことでも諦めずやり抜く辛抱強さ。それに他人に言われたことだけでなく新しいことを創造して失敗してあきらめず挑戦する。仕事の中で自分で面白いと思うことを発見できないと続かないかもしれない。 -これだけ厳しい環境、職業でも佐々倉さんについてくる若いスタッフがいるのも自分の人生から学んだことを伝えていこうという気持ちがあるからなんだなと思いました。佐々倉さん、マリンファームは今後どういう方向に進んでいくのでしょうか。 社長-世の中はいつの時代もしかるべき人材を求めている。僕も人生この先長くないから後世に今まで身についた伝統技術やなんかを伝えたいし、遠方より来てここで学んだ人を世に出したいと思っている。この研究所を人間的に質の高い学舎にしていきたい。 もう一つは魚食の事業は容相が変わっても絶えることはないと思う、基礎を自分の中に確立しておけばどこにでも働き場はあるし、失業のない業界。老若男女、誰でも働ける魚介類養殖の工場化と陸上養殖にもっと力を入れていきたい。海面養殖は専門性が要求されるし、莫大な資金が必要で、天災、疾病、経営リスク、が高く保険も効かないし、銀行もお金を貸してくれない。 そんな厳しい状況でも陸上養殖では在庫の管理もできるし、注意すれば病気の発生なども防ぐことができ、ビジネスとしても安定してやっていける可能性が高い。 あとは人材さえ育てれば、大きなビジネスチャンスもある。 田舎に足りないのはとにかく人材だけ。後はチャンレンジする気持ちと厳しさに耐えれば田舎で成功することは出来る。目標はマリンファームスタッフ全員が養殖業界のオールジャパン・オールワールドに選ばれるような人材に育てていきたい。そして巨万の富を得て成功するよ(笑)

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なんでも出来る器用な人はダメ。マリンファームじゃないと生きて行けないような人。器用な人は他でも仕事ができるし、すぐにやめちゃいそうだから(笑)インターンは本当にお試し、ちょっとでも興味があればチャレンジして欲しい!

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