特別なスキルがなくても価値を感じてくれる人がいることに気づいた ~インターンシップ参加者のその後~

2022/11/21

 いなかパイプでは、いなかに住みたい、働きたいと思っている方向けに29泊30日間の『いなかインターンシップ』を実施しています。

 『いなかインターンシップ』はやりたいことをとにかくやってみる『いなかドア』と地域の事業者さんの元で働く「現場研修」の2部構成になっています。

 ※現在は、研修プログラムが当時とは少し変わり、『いなかドア』が2週間から1週間に、現場研修が2週間から3週間に変更になりました。

 

 『いなかインターンシップ』終了後は、いなかパイプで働くこともできますし、働かなくてもかまいません。インターンシップ中に自分のやりたいことを見つけて、新たな一歩を踏み出した方もたくさんいます。

 

 2021年3月に『いなかインターンシップ』に参加した岡崎みかさん(以下:みかぽん)もその1人。

 高知県四万十市出身のみかぽんは、大学入学を期に広島県で暮らし始めました。『いなかインターンシップ』には、将来高知県に戻ってきたいのかどうかを確かめるために参加してくれて、インターンシップが終わってからも、何度も四万十町に来てくれています。

 そんなみかぽんに、お話を聞いてみました。

 

いなかドアみかぽん

 

Q.『いなかインターンシップ』に参加して何を感じましたか?

 『いなかインターンシップ』に参加して、自由な大人にたくさん会って

「自分はまだ若いし、もっと自由に生きてもいいかな」

と思ったのと、農薬や化学肥料を使わずに野菜を作る「桐島畑」や道の駅「よって西土佐」で現場研修をして、もっと生産のことを知りたいと思いました。

 道の駅「よって西土佐」のことは、高校生のときから知っていたのですが、大学生になって実際にインターンシップで行ってみると、その仕組みを「おもしろい」と思いました。

 

 インターンシップに参加する前までは、道の駅のことを

「お土産を買って、ごはんを食べてトイレに行く場所」

としか思っていなかったのですが、実際に自分が働いてみると、生産者さんと道の駅の距離が近いし、観光客だけではなく、地元の人がお弁当も買うし、買い物もするし、自分たちも野菜もだすという循環が見れて、

「こんなおもしろい道の駅が自分の地元である四万十市にあったのか」

と気づきました。

 

Q.現在はどんな生活をしていますか?

 大学を休学して北広島町のバス会社でツアーなどを企画する長期インターンシップをしながら、藍染のインターンシップに参加したり、『いなかインターンシップ』の研修先だった桐島畑で働いたりしています。

 桐島畑では、年間色々な野菜を育てているので、来るたびに違う野菜に関わることができます。春に来てショウガを植えて、9月に来て収穫してという感じで、自分が植えているものがどうなっているのか見るのも楽しいです。

 

ショウガ

 

Q.なぜ大学を休学することになったのですか?

 『いなかインターンシップ』に参加して、もっと生産のことを知りたいと思ったのと、ちょうど大学3年生でサマーインターンなどが始まって、

「今したいことが決まってない中で就活をするのは不思議だな」

と思ったからです。

 『いなかインターンシップ』が終わってからしばらくは、休学するかどうか迷っていたのですが、もう一度四万十に戻ってきて、最終的に休学することにしました。

 

「休学中は1つの地域で新しいことに挑戦したい」

と思っていました。

 そんなときにいなかパイプのスタッフで北広島町に住んでいる人が、今のインターンシップ先のバス会社の社長と仲が良くて、そこで人を募集していることを教えてくれました。それがきっかけで、今の会社でインターンシップをすることになりました。

 

雪山

今住んでいる北広島町は寒い場所で、四万十との違いに驚きます。

 

Q.休学中にはどんなことを感じましたか?

 高校生のときから自分のやりたいことやなりたいものがわからず、ずっと考えてきたのですが、休学して1年経った今でもわかりません。

 でも学びだったのは、

「私はスキルもないし、すごい学歴があるわけでもないし、特技もない。でも岡崎みかであることに価値を感じてくれる人はいるんだなあ」

とどこにいても思いました。

 

 インターンをしていて「できない」と思うことの方が多いのですが、私は人と行動したりそこに馴染んだりすることが得意なんですよね。それで、相手に必要とされているのもなんとなく感じて、

「自分の性格とか行動とかを評価してくれる人がこんなにいるんだったら何でもできるな」

と思うようになりました。

 

 『いなかインターンシップ』に参加した頃は、自分にスキルがないことに悩んでいたのですが、インターンシップ終了後も何度も四万十に戻ってきたり、色々なところでインターンシップをしたりして、以前よりも人と比較するくせがなくなりました。

 

桐島畑

 

Q.『いなかインターンシップ』への参加を迷っている方にメッセージをお願いします。

 しんどいときに環境を変えることは大事だと思いますが、「何かをやめること」よりも「何かを始める」環境の変え方をした方がいいと思います。

 いなかパイプのインターンシップでは、

「あなたはこの期間で何をやりたいですか?」

と聞かれるので、何かしら始めないといけません。それがいいなあと思います。

 

虹

 

 以上、『いなかインターンシップ』を経て、大学を休学し、様々な場所でインターンシップをするみかぽんへのインタビューでした。

 

 自分の興味のあることに積極的に取り組み、自分らしく人と関わりながら自然に人と関係を作っていくみかぽんの姿は、社会人から見ても学びの多い生き方だなあと思いました。

 みかぽんには、『いなかインターンシップ』が終わった直後にもインタビューをさせてもらったので、インターンシップの活動の詳細を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

実際に田舎で生きて働くという1ヶ月〜 参加者インタビュー 〜

 

 自分の生き方を模索している人は、ぜひ『いなかインターンシップ』に参加してみてくださいね。

 

FacebookTwitterLine